フレイザー・ペレス
21歳/203㎝・86㎏/右投先発/A
2015年2月国際FA(契約金1万ドル)
MLB.comプロスペクトランキングチーム内・10位
速球 : 65/75 (94~96マイル・最速100マイル)
スライダー : 35/50 (83~86マイル)
カーブ : 30/35 (76~79マイル)
チャンジアップ : 30/40 (80マイル中盤)
コマンド : 35/45
総合 : 30/45
18歳時に契約金1万ドルでヤンキースと契約、去年まではルーキーリーグでプレーし、今年は1年間をシングルAのチャールストン・リバードッグで過ごしました。今シーズン序盤はボロボロの投球内容でしたが、シーズン途中にスライダーを習得すると成績が向上し、プロスペクトとしての評価を上げています。
今シーズン前半
防御率3.51、奪三振率7.9、与四球率3.7、被打率.262
今シーズン後半
防御率2.36、奪三振率9.0、与四球率3.0、被打率.173
18歳で最速90マイルだった速球は2016年に99マイルを計測、そして今年は最速100マイル(101マイルを計測したという話も)・平均90マイル台中盤まで急成長を見せています。細身ながら203㎝の長身&スリークォーターから投げ込まれることで上下左右に角度があり、間違いなく彼のベストピッチ。ただシュート回転がかかることが多いのは気になるところ。
変化球は去年まではカーブとチェンジアップのみで球の質も悪かったですが、先程ほど述べたように今年はスライダーをバリエーションに加えています。そのスライダー(スライダーというよりはスラーブに近いかも)は習得したばかりにもかかわらず、すでに彼のベスト変化球になっており、もっと上のレベルで使うにはまだイマイチかもしれませんが、さらなる向上が期待できます。
時には90マイル近くを計測するチェンジアップは変化に安定感がないものの、右打者からでもあっさりと空振りを奪うこともあり、将来的には第2の変化球になるでしょう。カーブはスライダーの習得により投げる機会が減っていますが、スライダー習得前までは決め球として使われておりMLB.comでの評価は異常に高いようですね。
コマンドは21歳&長身長のわりにはマシですが所詮は平均以下レベル。さらに速球とスライダー&カーブとのリリースポイントが異なる場合が多く、球種を見分けられやすくなっていると評されています。試合後半で球速が落ちるためスタミナも不安要素。また、Baseball Prospectusの計測によるとクイックは1.4秒。
あるNLチームのスカウトは「ジャスティス・シェフィールドやチャンス・アダムスよりも上」と評したという話もあり、天井は中々のもの。去年までの速球だけが取り柄のリリーフ向き投手から、今シーズンでの変化球の向上で先発のチャンスが生まれており、来シーズンが楽しみな存在です。