ジョーイ・ギャロをアンソニー・リゾーを補強し野手陣の抜本的テコ入れを行ったヤンキースですが、トレードデッドライン間近にエンゼルスからトレードにて先発左腕アンドリュー・ヒーニーを獲得。
対価としてプロスペクト2人(ジェイソン・ジャンク、エルビス・ペゲーロ)を放出しています。
ヒーニーは今季18試合・94.0回を投げ防御率5.27と苦しんでいるように見えますが、各種指標(FIP4.05・xERA4.22・SIERA3.90)では平均を上回る数字を残しており、不運とMLBワーストクラスのエンゼルス守備陣が要因となり防御率が悪化している印象。
ただ、ヤンキース加入後に投球成績が実力に追いついたとしてもゲリット・コールや最近好調なジョーダン・モンゴメリー、ジェイムソン・タイロン以上のパフォーマンスを残す可能性は低く、エンゼルス時代とは異なりローテーションの裏に回ることとなるはず。
さらに、スぺ体質で故障続きのためフルシーズンをプレーした経験がほとんどなくポストシーズンも未経験。キャリアで唯一規定投球回に達した2018年シーズンも8月~9月に投球内容が悪化しており、今後シーズン終盤戦でのポストシーズン出場争いやポストシーズン本戦で頼りになるとは思えません。
Rogers Performance athlete @JansonJunk turns in another solid start going 4 innings with 5 k’s bringing his season total to 15 k’s in 11 innings and a 0.82 ERA. #BodyByRog pic.twitter.com/XzPxBwa9BA
— Kyle Rogers (@KyleRogers18) May 20, 2021
ヤンキースが放出したプロスペクト2人についてですが、ジェイソン・ジャンクはAAに所属する先発右腕。2019年シーズンの低成績を経て今シーズンは大きな躍進を遂げており、防御率1.78はAA全体でトップの数字。
当ブログのミッドシーズンのヤンキース組織内プロスペクト・ランキングでは第61位に置きましたが、MLB公式がトレード直前にトップ30へ追加するなどエキスパートからはより高い評価を受けていたようです。
エルビス・ペゲーロもジャンクと同様にAAに所属する24歳右腕ですがこちらはリリーフ投手。最速99マイル、平均96マイルのシンカーを武器とするハードボーラーで、ここ数年の大幅な球速アップにより投球内容も向上を続けていました。
2人ともハイフロアーなため将来MLBに到達する可能性が高いわけですが、今回のトレードデッドラインにてヤンキースが放出した多くのプロスペクトと同様にルール5ドラフトの対象となるので放出はやむを得なし。