ブレイク・ラザフォード:ヤンキースが放出したプロスペクト

ヤンキース       ⇔   ホワイトソックス

・トッド・フレイジャー         ・ブレイク・ラザフォード
・デビッド・ロバートソン        ・イアン・クラーキン
・トミー・ケインリー          ・ティト・ポロ
                    ・タイラー・クリッパード
 

昨日のトレードでクリッパード以外に3人のプロスペクトが放出されました。

今回はその3人を紹介してみたいと思います。
 
まず初めにラザフォードについて書きたいと思います。
(ジャッジとフレイジャーがデビューしてしまった後、ラザフォードはNYY傘下で一番好きな選手だったので、恐らく贔屓目に書いてしまっていると思います)
 

 

ブレイク・ラザフォード  CF  20歳

右投左打・191㎝・88㎏

今回のトレードで間違いなく最大の目玉プロスペクト、多くの媒体のプロスペクトランキングでチーム2~3位、全体30位~50位にランクインしていた選手です。
去年のドラフトでは、全体1指名を受けたミッキー・モニアクと並ぶ高校生No.1外野手と言われ、全体10位以内での指名が有力視されていました。しかし、ドラフト直前に大学進学を匂わせ契約金高騰を恐れた各チームは指名を回避、最終的に18位指名権を持っていたNYYがスティールを決めました。ただ、上の動画からも分かるようにラザフォードは超が付くほどのヤンキースファン、ヤンキースも彼を14歳のころからスカウトし続けており裏である程度話がついていたのでしょう、予想よりも低い契約金でヤンキースに入団しています。
 
最大の長所は素晴らしいポテンシャルを秘めたバッティング。高校生時代にレベルの高い投手と対戦する機会が多かったため完成度が高く、スウィングはスムーズかつスピードも良く、右左を苦にせず変化球にも対応、特に低めの球を得意としているようです。また、ジャコビー・エルズベリーを彷彿とさせるフォームで、内角の球にはしっかりと腕を畳んで対応、インサイドアウト・スウィング気味なので体に引き付けて打つことも上手く、実際に逆方向への打球が非常に多くなっています。

 
 
コンタクトだけでもなくパワーも将来30本塁打以上を期待できるポテンシャルを秘めており、191㎝の身長を考えれば将来のパワーの成長は容易に想像がつきます。ただ、ダウン~水平気味のスウィングのため、プロレベルではまだ打球が上がらずゴロが多いために長打力は思うように発揮できていません。そのため現在はフライの増加が選手として最大の課題と言えます。
また、ESPNのKeith Lawがある二人のスカウトに「ハードコンタクト出来ていない」と聞いたようで、実際にLawはシーズン途中版プロスペクト・ランキングTOP50に彼を含めていません。
 
 

 
走塁は高校時代に60ヤードダッシュで6.7秒を記録しており、80スケールで55~60程度のレベルだと思われます。また、肩の強さは平均レベルであり、センターとしては少し物足りないでしょう。そのため去年はシングルAではセンターとしてプレーしましたが、今年は新たなNYYの期待の星エステバン・フロリアルの台頭により両コーナーでプレーしていて、将来的にはレフトとして平均以上の守備力を持つ選手になると予想されています。ただホワイトソックス傘下ではセンターとしてプレーする機会も増えるでしょう。
 
まあ正直なところシングルAの試合はあまり見れていないので(というか放送自体が少ない)、実際の守備のレベルは良く分からない・・・
 

ここまで良い様に書きましたが、早生まれで今年の5月ですでに20歳になっていることも頭に入れておかなければなりません。
 

 

ヤンキースは若い外野手がMLB・MiLBともに豊富なので放出に至ったのしょうが、プロスペクト好きの私としてはショッキングなトレードでした。フレイジャーを獲るよりはファースト専属を獲ってヘッドリーがサードのままで良かったし(アンドゥハーをもう一度し昇格させても良かった)、リリーフは二人もいらないし、NYYの3人のプロスペクトであの主力3人を獲得すること自体はお得だったかもしれませんが、NYYのチーム状況に適したものだったとは思えませんでした。来年、チーム総年俸を制限以下に抑えようとしているヤンキースにとって、ロバートソンに来年1200万ドル払わなくてはならないのも大きな足かせになりそうな気もします。
 

最後にどれだけラザフォードが将来のNYYのフランチャイズプレーヤーに相応しかったか分かる動画を貼っておきます。もう取り返しがつきませんが・・・