ザック・ブリットンがヤンキースと契約へ!

先日、トロイ・トゥロウィツキを獲得したヤンキースですが次にFAとなっていたザック・ブリットンと契約合意に達したようです。

契約内容がややこしくてベースの契約は3年3900万ドル(年平均13000万ドル)ですが、ヤンキースには2020年シーズン終了後(2年目終了後)に2022年(4年目)のクラブオプション1年1400万ドルを行使する権利があります。もしヤンキースが行使しなければブリットンにはFAとなるオプトアウトの権利があり、その権利をブリットンが行使しなければベースの3年契約になるという形です。


2020年シーズン終了後にヤンキースが4年目のクラブオプションを行使
↓ もしクラブオプションを行使しなければ
オプトアウト権により2020年シーズン限りでブリットンはFAになることが可能
↓ もしオプトアウト権を行使しなければ
3年目の2021年シーズン終了後にブリットンはFAに

Standard Pitching
Year Age Tm W L ERA G GS GF SV IP H HR BB SO ERA+ FIP WHIP H9 HR9 BB9 SO9 SO/W Awards
2011 23 BAL 11 11 4.61 28 28 0 0 154.1 162 12 62 97 92 4.00 1.451 9.4 0.7 3.6 5.7 1.56  
2012 24 BAL 5 3 5.07 12 11 0 0 60.1 61 6 32 53 84 4.32 1.541 9.1 0.9 4.8 7.9 1.66  
2013 25 BAL 2 3 4.95 8 7 0 0 40.0 52 4 17 18 83 4.80 1.725 11.7 0.9 3.8 4.1 1.06  
2014 26 BAL 3 2 1.65 71 0 49 37 76.1 46 4 23 62 240 3.13 0.904 5.4 0.5 2.7 7.3 2.70  
2015 27 BAL 4 1 1.92 64 0 58 36 65.2 51 3 14 79 215 2.01 0.990 7.0 0.4 1.9 10.8 5.64 AS
2016 28 BAL 2 1 0.54 69 0 63 47 67.0 38 1 18 74 803 1.94 0.836 5.1 0.1 2.4 9.9 4.11 AS,CYA-4,MVP-11
2017 29 BAL 2 1 2.89 38 0 30 15 37.1 39 1 18 29 151 3.40 1.527 9.4 0.2 4.3 7.0 1.61  
2018 30 TOT 2 0 3.10 41 0 21 7 40.2 29 3 21 34 140 4.22 1.230 6.4 0.7 4.6 7.5 1.62  
2018 30 BAL 1 0 3.45 16 0 11 4 15.2 11 1 10 13 123 4.44 1.340 6.3 0.6 5.7 7.5 1.30  
2018 30 NYY 1 0 2.88 25 0 10 3 25.0 18 2 11 21 153 4.08 1.160 6.5 0.7 4.0 7.6 1.91  
8 Yr 8 Yr 8 Yr 31 22 3.21 331 46 221 142 541.2 478 34 205 446 131 3.45 1.261 7.9 0.6 3.4 7.4 2.18  
162 162 162 6 4 3.21 60 8 40 26 98 86 6 37 80 131 3.45 1.261 7.9 0.6 3.4 7.4 2.18  
                                               
BAL BAL BAL 30 22 3.22 306 46 211 139 516.2 460 32 194 425 130 3.42 1.266 8.0 0.6 3.4 7.4 2.19  
NYY NYY NYY 1 0 2.88 25 0 10 3 25.0 18 2 11 21 153 4.08 1.160 6.5 0.7 4.0 7.6 1.91  
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Generated 1/6/2019.

ザック・ブリットンは2014年~2016年に球界最高級のリリーフ投手として活躍しましたが、2017年は4月と5月に計2度のDL入り。2度目のDL入りかっら復帰後は大きく成績を落とし38試合でWHIP1.527、xwOBA.296と防御率以外は微妙な投球成績。さらにシーズンオフの12月にはアキレス腱を断裂し復帰は2018年6月となっています。

2018年はさらに成績を落としヤンキース移籍後は少し持ち直したものの一流とはいいがたい成績。オフシーズン当初の契約予想は3年3450万ドル前後でした。

個人的な最大の不安要素は球速低下。この2シーズン故障に苦しんでいることが影響しているかもしれませんが、伝家の宝刀シンカーの平均球速が2016年から96.9マイル→96.0マイル→94.9マイルと年々低下。2019年に球速が復活する可能性もありますが31歳という年齢を考えると現実的ではないでしょう。

さらに制球も不安定になっており2014年~2016年は四球率が2.4、ストライク率が65.4%でしたが、2017年~2018年は四球率が4.5、ストライク率が58.8%と醜い数字。今シーズンのピッチングを見ていても明らかに制球に苦しんでいましたし、ゴロを打たせることが持ち味のはずなのにストライクゾーンにボールが集まらず、結局バットを振らせることもできずに四球でランナーを出すという場面を何度も目にしました。

球速と制球力だけでなく持ち前のゴロ率も2014年~2016年の77.9%から2017年~2018年は72.8%まで低下しており、平均打球角度も3年連続で上昇しています。

また、ヤンキース内野陣はアンドゥハー、トーレス、バード、ボイトと守備下手ばかりでトゥロウィツキの守備も大幅に劣化している可能性があり、シンカーボーラー&ゴロ投手のブリットンの足を大きく引っ張りそう。ゴロ投手であることはHRの出やすいヤンキースタジアムにマッチしていますけど・・・。

もちろん2014年~2016年の成績が良すぎただけで防御率3.00前後でもリリーフ投手としては好成績の部類には入るんですが、故障や劣化&衰えのリスク、チャップマンやベタンセスが来シーズンオフにFAとなる可能性があること、今オフFA市場の他のリリーフ投手ジューリス・ファミリアやデビッド・ロバートソンの契約内容を考えると好条件すぎるかなと思います。

特にロバートソンとSTLが結んだ契約が2年2300万ドル+クラブオプション1年と安めだっただけにね。



ブリットンとの契約によってヤンキースの贅沢税対象総年俸は約2億800万ドルとなり、2019年シーズンの年俸制限額2億600万ドルをオーバーしました。

さっさとソニー・グレイを放出して予算を浮かしてほしいところですが今のところは上手くいっておらず先発投手のバックアップとして残留させるのではないかという話も。



現ヤンキースの25人ロースター

野手

C  :ゲーリー・サンチェス
1B:ルーク・ボイト
2B:グレイバー・トレース
3B:ミゲル・アンドゥハー
SS:トロイ・トゥロウィツキ
LF:ブレット・ガードナー
CF:アーロン・ヒックス
RF:アーロン・ジャッジ
DH:ジャンカルロ・スタントン

ベンチ
C  :オースティン・ロマイン
1B:グレッグ・バード
SS:タイラー・ウェイド
OF:クリント・フレイジャー

投手

先発

1:ルイス・セベリーノ
2:ジェームズ・パクストン
3:J.A・ハップ
4:田中将大
5:CC・サバシア

リリーフ

1:アロルディス・チャップマン
2:デリン・ベタンセス
3:ザック・ブリットン
4:チャド・グリーン
5:ジョナサン・ホルダー
6:ーーーーー(ソニー・グレイ)
7:スティーブン・タープリー