ヤンキースがルーク・ボイトをパドレスへ放出!


アンソニー・リゾーがヤンキースと2年3200万ドルの契約を締結し残留。

アンソニー・リゾーとの契約締結により放出が確実視されていたルーク・ボイト

パイレーツとの春季キャンプ初戦に出場予定でしたが、試合開始直前にパドレスへのトレード移籍が決定しました。

また、対価としてヤンキースは2020年ドラフト全体34位指名のジャスティン・ラングを獲得しています。

Standard Batting
Year Age Tm G PA H HR BB SO BA OBP SLG OPS OPS+
2019 28 NYY 118 510 113 21 71 142 .263 .378 .464 .842 124
2020 29 NYY 56 234 59 22 17 54 .277 .338 .610 .948 157
2021 30 NYY 68 241 51 11 21 74 .239 .328 .437 .764 109

ボイトは2018年ヤンキース加入後のセンセーショナルな活躍を経て、2019年シーズンはヘルニアによりパフォーマンスが低下。

2020年シーズンにヤンキースではマーク・テシェイラ以来11年ぶりとなるホームラン王に輝き復活を遂げるも、翌2021年は膝と脇腹の故障によりファーストを守るレギュラーとして不十分な成績を記録。

とは言え、2021年シーズンもxwOBA.360アーロン・ジャッジに次ぐチーム第2位)の高水準を記録しているので、走力の大幅低下を差し引いても純粋なバッティング能力は〇。

本来であればスぺ体質で守備下手な彼はファーストよりDHで起用したいところですが、ヤンキースのDHには名前を言ってはいけないあの人が鎮座しているため、アンソニー・リゾー以前ににジョシュ・ドナルドソンアイザイア・カイナー=ファレファ獲得時点で今後の起用に大きな制限が生まれていました。

区分 総額(ドル)
チーム総年俸 2億4000万
贅沢税対象総年俸 2億4600万
年俸制限 2億3000万
超過額 1600万

対価となったジャスティン・ラングはパドレス傘下内で10~15位程度の評価を受けるプロスペクトで、リリーフ転向が有力的かつ非常にリスキーなピッチャー。

リスキーな高校生投手を滅多に指名しないヤンキースがラングを選択したのは些か意外ですが、パドレスからすればラングを対価にスぺ体質ながらもwRC+120クラス、年俸500万ドル強、残り保有期間2年のDH兼ファーストを獲得できたのは実りある収穫。

制球難タイプのプロスペクト育成が下手なヤンキースがラングに対して如何なるビジョンを見出したか分かりかねるものの、シンプルに球が速いだけの脳筋ピッチャーが大好きな私としては満足です。


ルーク・ボイトの対価としてジャスティン・ラングは...

ジャスティン・ラング

Justin Lange:20歳(2001年9月生):193㎝・105kg
ROK:(2020年ドラフト1巡目:全体34位)

フォーシーム : 65(平均94~97マイル、最速102マイル)
スライダー  : 45
チェンジアップ: 35
コマンド   : 30
総合     : 40

2020年ドラフトの1年前時点では最速92マイルを計測する並みの高校生ピッチャーでしたが、2019年6月下旬からThe Velocity Superchargeなるトレーニング・プログラムに参加。

同プログラムにてたった1年で体重を52ポンド(23.6kg)も増やし、ビルドアップされた肉体と2020年ドラフト高校生最速となる102マイルの剛速球を身に着け、1巡目補完ラウンド・全体34位指名によりパドレス傘下入り。

さらに、The Velocity Superchargeでは60ヤード走6.1~6.4秒(野手も含めて高校生最速クラス、80スケールで70~80レベル)、垂直跳び38インチ(96㎝)を記録していたとのことで、肉改造以前にもともと抜群の身体能力の持ち主だったと考えられます。

しかしながら、プロ1年目となった2021年シーズンは肩と膝の故障により球速が90マイル台前半まで大幅に低下し、当然ながら投球成績もフリンジレベルに。プロスペクトとしての評価も媒体毎に大きく異なっている現状で、現在の健康状態が窺い知れない以上ただただリスキーな素材であるとしか言えません。

Register Pitching
Year Age Lev Aff ERA G GS IP H HR BB SO WHIP BB9 SO9 SO/W
2021 19 Rk SDP 6.95 9 9 22.0 18 1 15 29 1.500 6.1 11.9 1.93

18歳で最速102マイル(トラックマンでは101マイル)・常時95マイル前後を計測したフォーシームは、スピードだけでなくスピンレイトやスピン効率も優秀なプラス~ダブルプラス・ピッチ。

ただ、変化球(スライダーとチェンジアップ)のクオリティとレパートリーは褒められたものでなく、コマンドとコントロールも共にフリンジレベル。

天井の高さがウリの素材型であるはずですが、肉体的にはすでに完成されているため伸び代にも疑問符が。

先発投手としては懸念材料があまりにも多く、将来的にリリーフへ転向することは間違いないと思います。

私は考え無しの無能なので剛速球投手が大好きです。 コマンド、コントロール、変化球、投球術? ヤング、ペイジ、スパーン、マダックス、グ...

コメント

  1. さん より:

    ヤンキースってコレアとれなかったんですか?ドナルドソンの年俸負担するくらいならコレア取ればよかったのに

    • 管理人 より:

      ボラスと各球団の交渉の内幕と時系列が分からない限り判断しようがないですね。

      ミネソタはストーリー争奪戦に加わり契約先最終候補の一角となっていましたが、ドナルドソンのサラリーダンプもストーリーとの契約を見越したものだった。
      そして、このタイミングで長期契約の交渉が順調に進んでいなかったコレア(ボラス)が短期契約も選択肢に加え、急転直下ミネソタがストーリーからコレアへ方向転換したのかなと思ったり。

      何にせよ現地の詳報前にケチを付けるのは危険ですよ。

  2. ポチ より:

    ミネソタとの試合楽しみです。
    ところでこの1週間、数人とマイナー契約されていますが効果ありそうですか?

    • 管理人 より:

      マイナー契約招待選手組では内外野を守るスーパーUTのフィリップ・エバンスが今のところベストだと思いますが、ケガ人が出なければ誰1人として必要無いわけですからね。

  3. より:

    ヤンキース取ったプロスペクトはリスキーだけど正直タダで来たボイドでプロスペクト貰えるなら良くない

  4. より:

    ヤンキースの取ったプロスペクトはリスキーだけどボイドで取れたなら良くないリゾいるしボイド自体タダで取った選手だし

  5. より:

    ヤンキースの取ったプロスペクトはリスキーだけどボイドで取れたならいいと思うリゾいるし

  6. ポチ より:

    マーウィン・ゴンザレスですか、
    トーレス⇔投手を勘ぐってしまいますが
    セベリーノ、カブレラ使えそうな気がしてきましたし
    センターの方が気になります。
    何か意図あるのでしょうか