ヤンキース:プロスペクト・リポート:第12回(2021/9/19)


 2017から当ブログで書いているヤンキースのプロスペクト紹介・レポートのまとめページになります。名前がその選手の記事へのリンクとなっていま...
2021年シーズン前半戦終了時点におけるニューヨーク・ヤンキースのプロスペクト(有望株)ランキングTOP100を作成
2021年「ヤンキース:プロスペクト・リポート」の第11弾

当ブログやTwitterアカウントを見ていただければ分かるように私は超が付くほどの”熱狂的な大谷翔平ファン”であるわけですが、大谷の後半戦の不調の要因を簡単に考察したのでツイートを貼り付けておきます。

私が調べた限りでは、好調時と不調時の間において変化球のコースや配球に大きな変化は見受けられなかったものの、速球(特にフォーシーム)のコースや配球には素人目で見ても分かるほどの大きな変化があり、不調の最大の要因とスランプ脱出への鍵はフォーシームへの対応かと思われます。



AAA

ロン・マリナチオ

8月10日のAAAデビュー戦こそ3失点を喫したものの、その後はAAと同様にAAAのバッターを圧倒。AAAでの投球成績は13登板・20.2回・防御率1.74・FIP1.53・31奪三振・6四球・被打率.141・被OPS.394と最上級の数字。

成績を踏まえるとヤンキース傘下に所属するMLBロースター外のピッチャーの中で現時点の実力はNo.1と考えられますが、ドミンゴ・ハーマンやルイス・セベリーノが復帰間近なだけに残り試合でのMLB昇格は期待薄。

このまま行くとシーズン終了後のルール5ドラフトで指名されることは間違いなく、過去にルール5ドラフトで多くの優秀なリリーフ投手を流出させてきたヤンキースの対応には注目。

マット・クルック

AAAの水にも慣れたのかここ5登板連続で好投。MLBで起用すれば左キラー及びロングリリーフとしてアンドリュー・ヒーニー以上の活躍を見せることは間違いありませんが、ヤンキース傘下内での現状はマリナチオと同じ。

2021 Player Pitching Game Log
Date Lev IP H R ER BB SO HR Pit
2021-08-26 AAA-AAAE 5.0 0 0 0 4 6 0 76
2021-09-02 AAA-AAAE 5.1 4 1 1 3 5 0 85
2021-09-07 AAA-AAAE 6.0 5 0 0 0 5 0 86
2021-09-12 AAA-AAAE 5.0 4 1 1 2 7 0 85
2021-9-18 AAA-AAAE 6.2 3 1 0 1 7 0 90


AA

ブランドン・ロックリッジ

打撃フォームの修正が功を奏し好成績をキープし、全体的な打撃成績はチームNo.1に。

プラスどころかダブルプラスとも評されるセンター守備と走塁を合わせれば、マイナーの外野手で唯一40人ロースターに入っているエステバン・フロリアルよりもプロスペクトとしてのバリューは上ですから、フロリアルを今後もグダグダとAAAAプレーヤーとして残すよりロックリッジのプロテクトを優先してほしい。

ヘスス・バスティダス

シーズン前半戦はAクラスにてOPS.696に終わっていたため私もノーマークでしたが、後半戦に入りAAへ飛び級を果たすとOPS.900超え。

いくら好調とはいえアンソニー・ボルピやオズワルド・ペラザを擁し、トレードデッドラインでも無理やり内野デプスの大掃除を行ったヤンキースにとって存在価値はありませんが、今オフにトレードの駒として使えれば👍


A+

アンソニー・ボルピ

MLB公式及びベースボール・アメリカの最新版プロスペクト・ランキングにてそれぞれ全体15位、全体22位にランクイン。名実ともにヤンキースNo.1プロスペクトとしての座を確固たるものに。

レギュラーシーズンの試合がたった1つしか残っておらずシーズン30本塁打到達(現在27本塁打)、そしてトリプルスリー達成(現在打率.295、32盗塁)には流石に届きそうにありませんが、短縮シーズンでなければ最低でも30-30は達成していたでしょうね。

エバーソン・ペレイラ

アンソニー・ボルピと同様にホームランの量産を続けA+昇格後たった27試合で14本塁打。

9月17日終了時点でマイナーリーグ全体で最も打撃成績が優れたプロスペクト(200打席以上)はこのペレイラ(wRC+175)、次点がアンソニー・ボルピ(wRC+172)となっています。

後半戦に入ってから結果を残しているため多くのプロスペクト・ランキングでは未だヤンキース傘下内15位前後に位置づけられていますが、シーズンオフのアップデートにて5位前後までのランクアップは確実。ただ、問題はボルピを除く上記のプロスペクトたちと共にルール5ドラフトの対象となること。

フレイザー・ペレス

2018年シーズン以来の実戦復帰を果たした元上位プロスペクトですが、投球成績は目も当てられないような数字。

かつては203㎝の高身長から最速100~101マイル・平均90マイル台後半の剛速球を投げ下ろしていたものの、度重なる故障により現在は平均92~94マイルと球威は大きく劣化。故障以前からクオリティの低かった変化球もこれといった向上を見せておらず、残念ながら今シーズン限りでオサラバでしょう。


A

アンソニー・ガルシア

8月終盤にAクラスへ昇格すると70~80グレードと称される規格外のパワーを堂々と披露。

FCLにて23試合で8本塁打、Aクラスにて15試合で6本塁打の計38試合・14本塁打とペレイラに勝るとも劣らないペースでホームランを量産していますが、すでに15盗塁(盗塁死1)を決めている点も印象的。

ただ、体格以上の運動能力を誇り本来ならジャッジやスタントンのように外野で起用したいところですが、10代の頃から極度のスぺ体質であることを考えると今後もファーストに専念することになるのでしょうね。

ジェイソン・ドミンゲス

パフォーマンスが低迷を続けていたドミンゲスですが、8月の下旬から好調をキープし打撃成績はAクラス平均レベル以上に。

相変わらずアプローチやセンター守備は未熟でStatcastデータでも印象的な数字を残してはいないものの、プロスペクト・ランキング全体100位以内はキープしていると考えていいでしょう。

2021 Player Batting Splits
Split G PA H 2B HR SB BB SO BA OBP SLG OPS
June 3 11 0 0 0 0 5 3 .000 .545 .000 .545
July 18 80 19 2 1 2 8 21 .271 .350 .371 .721
August 20 85 19 4 3 3 5 30 .244 .294 .410 .704
September 12 53 14 3 1 4 7 13 .318 .434 .455 .889

フアン・カレラ

FCLで好投を続け19歳ながらもAクラス昇格を果たしましたが、その後は制球難に苦しみ炎上続き。同じく19歳でAクラスへ昇格したタイロン・ユーリエヨーリン・カルデロンも投球内容は芳しくなく、ヤンキースのプロモーティング判断には疑問符が残ります。

2021 Player Pitching Game Log
Date Lev IP H R ER BB SO HR Pit
2021-08-10 A-LASE 3.2 4 2 2 3 4 0 75
2021-08-17 A-LASE 4.0 6 3 3 1 3 0 72
2021-08-25 A-LASE 1.2 7 8 8 3 2 1 60
2021-09-02 A-LASE 3.2 6 5 5 4 5 2 76
2021-09-08 A-LASE 4.2 7 4 3 2 7 0 77
2021-09-15 A-LASE 2.2 2 5 5 5 1 0 55


ルーキーリーグ

ルーキーリーグでプレーしているプロスペクトたちのここ1か月間のプレー映像をまとめました。