ネスター・コルテズ
23歳/180㎝・93㎏/左投先発/AAA
2013年ドラフト36巡目(全体1094位)
速球 : 35/35 (平均86~88マイル・最速93マイル)
スライダー : 35/35 (平均77~79マイル)
カーブ : 40/40 (平均70~71マイル)
チェンジアップ : 40/40 (平均74~76マイル)
イーファス : ーーー (50マイル前後)
コマンド : 55/60
総合 : 35/35
2013年ドラフトにおいてヤンキースは1巡目にアーロン・ジャッジ、4巡目にテイラー・ウェイド、18巡目にダスティン・ファウラーを指名するなど成功を収めましたが、その年の36巡目で指名を受けて入団したのがこのコルテズです。プロ入り後は先発とリリーフ両方を務め、2013年~2015年はルーキーリーグでプレーしていましたが、2016年の1年間でA→A+→AA→AAAと順調に昇格して、2017年はAA&AAAで素晴らしい成績を残しました。
ヤンキース傘下では両手投げ投手パット・ベンディット以来の変則投手。体格は小さく身体能力も低いため球速はありませんが、オーバースロー・スリークォーター・サイドスローの3つのアームスロット(カーショウのように稀に使い分けるのではなく、1球ごとに変えることも多い)と多彩な球種を使い分け、右左打者関係なく抑えることが出来る技巧派投手です。またどのアームスロットにおいても、ショートアームでコンパクトな腕の振りを体で隠しながら投げるため、球の質・レベル以上の効果を生み出します。
速球 : 35/35 (平均86~88マイル・最速93マイル)
イーファス : ーーー (50マイル前後)
どのアームスロットでも球速に大きな違いはなく、速球が90マイルを超えることは稀です。しかし先も述べたように投球フォームのおかげで球速以上の効果があり、詰まらせてフライに打ちとることが多い印象。また、突然クイックステップから投げ込み打者の意表を突く50マイル台程度のイーファス・ピッチ(スロー・ボール)もなかなかの見もの。
スライダー : 35/35 (平均77~79マイル)
カーブ : 40/40 (平均70~71マイル)
チェンジアップ : 40/40 (平均74~76マイル)
スライダー・カーブ・チェンジアップはどれも70マイル台を計測し、個人的には同じような質・レベルの変化球(アメリカではチェンジアップが1番高く評価されています)だと思います。カーブは空振りを奪うことが比較的多く、スライダーはゴロを打たせて凡打を誘うことが多い印象。
コマンド : 55/60
オーバースローとスリークォーターではコマンドが安定しており、プレートの左右に速球・変化球を起用に投げ込みます。ただ高低へのコマンドは、左右へのコマンドよりも劣っている印象。サイドスローは、他2つのアームスロットと比べてコマンドが悪く改善の余地あり。
変則投法と優れた投球術はMLBでも見てみたい。すでにAAAで先発・リリーフの両方で好成績を残しており、MLBデビューまでもうすぐのところまで来ています。ただ今オフのルール5ドラフト対象選手ですが40人ロースターには入っておらず、ルール5ドラフトで指名されて移籍するかもしれません。