今年も独断と偏見でMLB両リーグのMVP、サイ・ヤング賞、新人王をそれぞれ第3位まで選び、自己顕示欲を満たすため辱めもなく発表したいと思いま~す。
本記事はあくまでも個人的な評価尺度によって各アワードのデザーバー(適格者)を選び抜いただけあり、考え無しの野球記者共が誰を選出するか予想するものでは全くありません。
どうせ実際のBBWAA投票なんていつも通りロクな結果にならないでしょうから...
MVP
アメリカンリーグ(AL)
例の2トップが歴史に残るハイレベルなMVPレースを繰り広げる陰でヨーダン・アルバレス、アンドレス・ヒメネス、フリオ・ロドリゲス、アドリー・ラッチマンなど25歳以下の若手選手がリーグ上位の好成績を残すなど、NLと比べフレッシュな1年だった印象。
ちなみに、私がシーズン前にMVPと予想した選手はrWAR1.0・fWAR0.9に終わりました。
3位:ヨーダン・アルバレス(HOU・DH/LF)
試合数 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | OPS |
135 | .306 | .406 | .613 | 1.019 |
wOBA | wRC+ | rBat+ | xwOBA | BsR |
.427 | 185 | 183 | .462 | -0.6 |
DRS | UZR+OAA | rWAR | fWAR | WARP |
+5 | +2.8 | 6.8 | 6.5 | 5.9 |
僕の大嫌いなマリナーズを痛めつけてくれなさったマイヒーロー。
今年もスぺ体質は改善されずシーズン前半戦中に2度のIL入りを喫するも、シーズン前の大方の予想通りMLBトップクラスの打棒を披露し賞レースの一角に。
特に打球トラッキングデータが非常に優秀で、xwOBAを初めとしてStatcast指標はアーロン・ジャッジと比べても遜色なし。
また、プレー機会が増加したレフト守備においては、欠陥球場と対戦相手の稚拙な走塁に助けられ外野送球得点を荒稼ぎ。まるで攻守のプレーヤーのような守備成績を(運良く?)残しています。
2位:大谷 翔平(LAA・SP/DH)
試合数 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | OPS |
157 | .273 | .356 | .519 | .875 |
wOBA | wRC+ | rBat+ | xwOBA | BsR |
.370 | 142 | 143 | .385 | +0.3 |
登板数 | 投球回 | 防御率 | K/9 | BB/9 |
28 | 166.0 | 2.33 | 11.9 | 2.4 |
wOBA | FIP | xERA | cFIP | DRA |
.255 | 2.40 | 2.68 | 63 | 2.59 |
SIERA | DRS | rWAR | fWAR | WARP |
2.73 | +1 | 9.6 | 9.5 | 8.6 |
今回の”ジャッジ vs. 大谷”論争において最大の争点は”WARの是非”と”二刀流の付加価値”についてでしょうが、大谷MVP派は頭が宜しくない浅はかな方々ばかりなのか、聞こえてくるのは論理性に欠ける感覚論ばかり。
“WARの是非”を議論するにあたって「守備指標の精度」「投手:野手の配分比率」「リプレイスメントレベル=勝率.294の正当性」「DIPS理論導入の是非」「加算方式による誤差伝搬」「パークファクターの流動性」「NLのDH導入によるリーグ均一化への対応」など問題点を挙げればキリがありませんが、愉快なことに大谷派は口を開けば馬鹿の一つ覚えのようにポジション補正へケチを付けるだけ。しかも、Jeff Zimmermanの議論辺りを持ち出せばいいものを、明確な根拠に欠ける批評を辱めもなく垂れ流し。
“二刀流の付加価値”に関して、私の小さな脳ミソでは到底その大小を明確に導き出すことなど不可能なため、正直なところTom TangoやRussell Carletonにおんぶにだっこ状態ですが、ジャッジ>大谷を覆すことができるほどの大きなファクターとはなり得ないのが現状。
とは言え、単一シーズンで最も貢献度が高い選手を選出するMVPと異なり、選手の実力自体は複数年に渡るパフォーマンスを物差しに測るべきなので、”現世界最高のプレーヤー”に関しては大谷一択だと思いますが...。
1位:アーロン・ジャッジ(NYY・CF/RF)
試合数 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | OPS |
157 | .311 | .425 | .686 | 1.111 |
wOBA | wRC+ | rBat+ | xwOBA | BsR |
.458 | 207 | 209 | .463 | +2.1 |
DRS | UZR+OAA | rWAR | fWAR | WARP |
+3 | +4.6 | 10.6 | 11.5 | 10.4 |
シーズン開幕前から「2億1000~4000万ドルが適正価格」「オワコンの落ち目」「身の程知らずの過大評価」「ガードナーの方が格上」「トレードデッドラインで放出しろ」などとディスっていたら恥をかかされました。
大谷にMVPを獲らせたくないMLBの人種差別的忖度によって勝ち取った歴史的好成績とは言え、このクラスの数字を残したプレーヤーがFA市場に流出するのは史上稀に見る出来事。
何処のチームと大型契約を結ぶか予想は付きませんが、移籍先で改めて薬物に汚染されたホームラン記録を更新し、ヤンキースのような低脳球団では一生手に入らないであろうWSリングを掴み取ってほしいものです。
ナショナルリーグ(NL)
”ジャッジ vs. 大谷”は確かに史上稀に見る”ハイレベルな戦い”ですが、こちらは史上稀に見る”大接戦”。個人的にはMLBファンとなってから最難問のMVPレースかと。
貢献度評価へのアプローチを少しでも変える度にデザーバーが掏り替るほどの接戦で、トラッキングデータの併用、変動性が高い守備成績の補正、ポジションバリューの再検討などをブッ込み何とか順位付けを行いましたが、それが正しい自信はほとんどありません。
4位:フレディ・フリーマン(LAD・1B)
試合数 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | OPS |
159 | .325 | .407 | .511 | .918 |
wOBA | wRC+ | rBat+ | xwOBA | BsR |
.393 | 157 | 155 | .403 | +5.4 |
DRS | UZR+OAA | rWAR | fWAR | WARP |
-2 | +3.0 | 5.9 | 7.1 | 4.5 |
本来なら3位までを取り上げているのですが、今回は大接戦だということもあり上位3人と最後まで競ったフリーマンも挙げておきましょう。
異常な打高投低化が進むドジャースタジアムを本拠地にリーグトップとなるxwOBAを残し、出場機会が上位3人を約10試合・50打席上回るなど積み上げも〇。
さらに、その上位3人はDH起用によるコンスタントな休養を与えられていましたが、フリーマンは159試合全てをファーストとして出場。今シーズンのDH制導入はMLBで最もタフな彼にとって向かい風だったのかもしれません。
また、フリーマンだけでなくサンディ・アルカンタラやJ.T・リアルミュート、オースティン・ライリーも上位4人から大きく離されていないかと。
3位:マニー・マチャド(SDP・3B)
試合数 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | OPS |
150 | .298 | .366 | .531 | .898 |
wOBA | wRC+ | rBat+ | xwOBA | BsR |
.382 | 152 | 162 | .338 | +3.0 |
DRS | UZR+OAA | rWAR | fWAR | WARP |
-3 | +6.5 | 6.8 | 7.4 | 4.5 |
例年以上に積極的なアプローチを披露し、球界ワースト級の打低球場をホームにキャリアハイの打撃成績を残したものの、良くも悪くも抜けた数字は残せず。
ただ、苦手なポストシーズンではMVP級のパフォーマンスを続けており、この勢いのままワールドシリーズに進出して神憑り的な大活躍を見せれば、そのインパクトによりMVP投票で優遇される可能性だって無きにしも非ずでは?
2位:ノーラン・アレナド(STL・3B)
試合数 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | OPS |
148 | .293 | .358 | .533 | .891 |
wOBA | wRC+ | rBat+ | xwOBA | BsR |
.381 | 151 | 152 | .339 | -1.6 |
DRS | UZR+OAA | rWAR | fWAR | WARP |
+19 | +13.4 | 7.9 | 7.3 | 5.5 |
昨シーズンのパフォーマンスを見て「クアーズ専の不良債権。下山すればラメイヒューの方が強打者。」と馬鹿にしていたら、易々とキャリアハイを記録。
同ポジションのマチャドとほぼ互角の打撃成績を残していますが、サード守備はアレナドの方が明らかに上であるためより上位に置いた次第。ただ、様々なアプローチを用いてゴールドシュミットと貢献度を比べた時に、多くの場合でゴールドシュミット>アレナドの結果が得られたため、この順位となりました。
とは言え、ご自慢のサード守備ではケブライエン・ヘイズに後れを取りMLB全体2位の成績。10年連続のゴールドグラブ賞受賞が既定路線とは言えません。
1位:ポール・ゴールドシュミット(STL・1B)
試合数 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | OPS |
151 | .317 | .404 | .578 | .981 |
wOBA | wRC+ | rBat+ | xwOBA | BsR |
.419 | 177 | 183 | .367 | +3.0 |
DRS | UZR+OAA | rWAR | fWAR | WARP |
+2 | -3.8 | 7.8 | 7.1 | 5.7 |
MVPレースを独走した時期もありましたが、シーズン最終盤に35歳の誕生日を迎えたタイミングで突如急ブレーキを掛け、MVPレースを混沌に陥れた張本人。
アレナドやマチャドと同様にxStatsが伸びず、見方によっては同ポジションのフリーマンを下回る成績ですが、世間的にもMVP受賞を確実視されています。
何にせよ今シーズの大復活で将来の殿堂入りは有力的に。今後のエイジングカーブによってはミゲル・カブレラやジョーイ・ボットを超える偉大なファーストとして歴史に名を刻む可能性も。
2ページ目:サイ・ヤング賞/3ページ目:新人王
コメント
大谷信者なんていまだに勝星がどうのこうのとか言ってるア○ばっかですからね。
それとジャッジの記録はすぐ破られるとかほざいてますけど、今後二刀流に挑戦する選手が増えれば、ダブル規定なんてそれよりも早く達成されちゃうと思いますけどね。
「勝星」が「雄星」に見えて菊信まで絡んで来たのかと思いました。
めくらか。黙っとけ。
当ブログへの訪問及びコメントありがとうございますヾ(≧▽≦*)o💕
MVPとかの投票ってPS前に締め切るんじゃないんですか?
今年から変わった?
前も全く同じヤラカシかまして突っ込まれたような気がする。