今年も自己顕示欲を満たすために独断と偏見でMLB両リーグのMVP、サイ・ヤング賞、新人王をそれぞれ第3位まで選びました。
順調なスタートダッシュを切り歴史的シーズン成績を期待されたマイク・トラウトとジェイコブ・デグロムが故障に泣き、肝心の大谷も後半戦に数字を落としたことで賞レースの尻すぼみ感がひと際強かった今シーズンですが、各選手の成績を振り返り改めてツマんねえレギュラーシーズンだったなと。
MVP
アメリカンリーグ(AL)
1位:大谷 翔平(LAA・DH/SP)
試合数 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | OPS |
155 | .257 | .372 | .592 | .965 |
wOBA | wRC+ | xwOBA | BsR | SS |
.393 | 152 | .405 | 2.5 | 28.8 |
登板数 | 投球回 | 防御率 | K/9 | BB/9 |
23 | 130.1 | 3.18 | 10.8 | 3.0 |
WHIP | wOBA | xwOBA | FIP | cFIP |
1.090 | .279 | .280 | 3.51 | 80 |
DRA | SIERA | rWAR | fWAR | WARP |
3.52 | 3.32 | 9.0 | 8.1 | 8.0 |
大谷アンチの私から見ても文句無しのトップ。
もし実際のMVP投票本番で大谷以外に1位票を投じるようなバカがいれば、死ぬまでソイツを日本人差別主義者として糾弾し続けます。
2位:ヴラディーミル・ゲレーロ Jr.(TOR・1B)
試合数 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | OPS |
161 | .311 | .401 | .601 | 1.002 |
wOBA | wRC+ | xwOBA | BsR | SS |
.419 | 166 | .413 | -2.1 | 26.8 |
DRS | UZR | rWAR | fWAR | WARP |
+2 | +1.4 | 6.8 | 6.7 | 6.3 |
オフシーズン中に19kgもの減量を行い迎えたフルシーズン1年目は、その才能を遺憾なく発揮しALトップの打撃成績を記録。
ただ、前半戦(.332/.430/.658)と比べ後半戦(.288/.367/.538)に数字を落とし印象ほど大谷との差を縮めておらず、何だかんだでチームもポストシーズン出場を逃していますから、大谷より上と見なす適当かつ妥当な根拠は見つかりません。
3位:マーカス・セミエン(TOR・2B)
試合数 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | OPS |
162 | .265 | .334 | .538 | .873 |
wOBA | wRC+ | xwOBA | BsR | SS |
.368 | 131 | .329 | +4.0 | 28.6 |
DRS | UZR | rWAR | fWAR | WARP |
+11 | +6.6 | 7.1 | 6.6 | 5.3 |
xwOBAの低さやハイレバレッジな場面での低調なパフォーマンスが引っ掛かり5年ぶりにフルシーズンをプレーしたカルロス・コレア、例年通りのハイレベルなスタッツを残したホセ・ラミレスとの間で迷いに迷いましたが、ほんのわずかながらセミエンを上位とみなしました。
取り敢えず今オフにFAとなる選手の中で最も優れた成績を残したわけですが、ブルージェイズとはすでに契約延長の交渉を進めているようです。
ナショナルリーグ(NL)
1位:ザック・ウィーラー(PHI・SP)
登板数 | 投球回 | 防御率 | K/9 | BB/9 |
32 | 213.1 | 2.78 | 10.4 | 1.9 |
WHIP | wOBA | xwOBA | FIP | cFIP |
1.008 | .257 | .257 | 2.78 | 70 |
DRA | SIERA | rWAR | fWAR | WARP |
3.15 | 3.18 | 7.8 | 7.3 | 5.8 |
他のサイ・ヤング賞候補と比べ目を引くような指標があるわけではありませんが、シーズンを通し安定して長いイニングを投ることにより数字を積み上げ、終わってみればシーズン全体での貢献度はリーグトップ。
もちろん現代のMVPでは「よっぽどの好成績を残したピッチャーがいない限り野手から選出すべき」という馬鹿げた不文律が定められているため、ウィーラーを始めとするサイ・ヤング賞候補のピッチャーがMVPに選出される可能性はゼロに等しいわけですが、それならいっそのこと”Most Valuable Player”を”Most Valuable Position Player”に改名しろよと。
ただ、低レベルなフィリーズ守備陣をバックに投げたことで守備得点補正によりrWARがハネ上がっていますが、Statcastのデータを見る限り実際には守備に助けられていたようで、この点に関しては更なる検証が必要かな。
2位:フアン・ソト(WSH・RF)
試合数 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | OPS |
151 | .313 | .465 | .534 | .999 |
wOBA | wRC+ | xwOBA | BsR | SS |
.420 | 163 | .426 | -3.3 | 27.0 |
DRS | UZR | rWAR | fWAR | WARP |
+3 | +1.3 | 7.0 | 6.5 | 7.2 |
開幕前からMVPの最有力候補と見なされるも前半戦は低調な成績(.283/.407/.445)に終わりましたが、後半戦に2020年シーズン級のパフォーマンス(.348/.525/.639)を見せ一気にMVPの有力候補となりました。
MVP投票本番ではブライス・ハーパーとの一騎打ちになると思われますが、ほんのわずかながら打撃成績がハーパーに劣るとは言え出場機会や守備成績の差があるわけですから、”Most Valuable Position Player”の座はソトが相応しいでしょう。
3位:コービン・バーンズ(MIL・SP)
登板数 | 投球回 | 防御率 | K/9 | BB/9 |
28 | 167.0 | 2.43 | 12.6 | 1.8 |
WHIP | wOBA | xwOBA | FIP | cFIP |
0.940 | .232 | .218 | 1.63 | 54 |
DRA | SIERA | rWAR | fWAR | WARP |
2.63 | 2.61 | 5.7 | 7.6 | 5.5 |
4月の故障者リスト入りや先発投手の登板間隔やイニング(球数)を抑えるチーム方針により登板数及びイニング数こそ伸びなかったものの、開幕からデグロムに勝るとも劣らない支配的なパフォーマンスを見せ、終わってみれば数多くの指標にてMLBないしリーグトップに。
特にFIP1.63は、カラーバリアが撤回された1947年以降において1999年ペドロ・マルティネスの1.39に次ぐ歴史的な高水準。
ただ、打順1巡目に対し被OPS.438、2巡目に対し被OPS.424と試合序盤~中盤では圧倒的な数字を残しましたが、3巡目が相手になると被OPS.811まで大幅に悪化。正直なところ上記のチーム方針に助けられていたことは否めません。
2ページ目:サイ・ヤング賞/3ページ目:新人王
コメント
サイ・ヤング賞が設立されてからは投手のMVP=サイ・ヤング賞であり、MVPの選出は野手にフォーカスされていった変遷が見受けられ、ブログ主様のおっしゃるように2011年のバーランダーや2014年のカーショウのような圧倒的なスタッツ以外は対象外といった感じですね。ブログ主様の今回の記事内容を見るに投手も野手と同様にMVPの選出に加えるべき旨が読み取れますが今年のMVP投票では選出されはしないでしょうが投手に票が入る余地がありそうですか?
最近ではキャリアハイの2018年デグロムですら”5位止まり&1位票たった1票”だったこと、1~3位票のほとんどがハーパー、ソト、タティスの3人に集まるであろうことを考えると、ウィーラーを始めとするサイ・ヤング賞候補たちに票が入るとしても4~10位票ばかりでMVP投票ポイントは伸びないでしょうね。こんなことになるならサイ・ヤング賞なんて無くせばいいのに。
K/9はサイヤング賞の指標に入るのですか?
何言ってんだオマエ