MLB:2021年シーズン:MVP・サイ・ヤング賞・新人王(1~3位):当サイト選出

 新人王 


アメリカンリーグ(AL)

1位:アドリス・ガルシア(TEX・RF/CF)

試合数 打率 出塁率 長打率 OPS
149 .243  .286 .454 .741
wOBA wRC+ xwOBA BsR SS
.314 100 .295 -1.4 28.4
DRS UZR rWAR fWAR WARP
+16 +12.0 3.8 2.9 3.3

キューバから亡命後、マイナーリーグにて1・2位を争う守備成績を残すもバッティングはAAAですら通用していなかった”守備職人”ですが、28歳となった今季は打撃フォーム改造が功を奏したのかバッティングが急成長。ルーキーながらオールスターゲーム出場も果たしました。

ただ、新人王レースを独走していた前半戦から一転後半戦は成績が大きく下落。後半戦にほとんどインパクトを残せなかっただけに、新人王投票本番でも下記のアロザレンナに敗れることでしょう。

2位:ランディ・アロザレンナ(TBR・RF)

試合数 打率 出塁率 長打率 OPS
141 .274  .356 .459 .815
wOBA wRC+ xwOBA BsR SS
.350 128 .298 1.5 28.8
DRS UZR rWAR fWAR WARP
+3 -2.3 4.2 3.3 2.3

昨シーズンの終盤からポストシーズンにかけてのセンセーショナルな活躍により新人王の最有力候補として開幕を迎え、前半戦こそ期待外れの成績に終わるも後半戦はワンダー・フランコの陰で好成績(.308/.389/.547)を記録。表面上の成績はルーキーNo.1となりました。

ただ、xwOBAやStatcastの打球データを見る限り打席でのパフォーマンスのクオリティがその打撃成績に反映されているとは思えず、オリオールズ(13試合・61打席の対戦で.448/.475/.931・8本塁打を記録)を始め同リーグの弱小投手陣相手に荒稼ぎした印象で、実際のバリューはアドリス・ガルシアよりも下位かと。

もちろん新人王投票権を持つ野球記者たちがそこまで細かなスタッツを頭に入れるわけもなく、上述したように新人王の受賞は有力的ですが...

3位:ルイス・ガルシア(HOU・SP)

登板数 投球回 防御率 K/9 BB/9
30 155.1 3.30 9.7 2.9
WHIP wOBA xwOBA FIP cFIP
1.172 .294 .304 3.63 95
DRA SIERA rWAR fWAR WARP
4.19 3.91 2.6 3.1 2.4

4~9月の全月で防御率3.00以下を記録するなどルーキーながらシーズンを通し安定したパフォーマンスを見せ、飛び抜けた成績こそありませんが積上げ系指標は軒並み上々の数字。

この3位に関してはワンダー・フランコとガルシアのどちらを選ぶか迷ったんですが、積上げ系指標の差をピックしました。


ナショナルリーグ(NL)

1位:ジョナサン・インディアCIN・2B)

試合数 打率 出塁率 長打率 OPS
150 .269  .376 .459 .835
wOBA wRC+ xwOBA BsR SS
.363 122 .353 -0.9 28.5
DRS UZR rWAR fWAR WARP
0 -0.2 3.9 3.9 3.2

マイナー時代は飛び抜けた数字を残していたわけではありませんが、開幕スタメンにてMLBデビューを果たすとシーズン中盤から尻上がりに調子を上げ、終わってみればレッズ大躍進の立役者の1人に。

MVP争いに加わるようなスーパースターへの成長は期待できないかもしれませんが、ハイフロアーなプレーヤーとして堅実なキャリアを歩むはず。

2位:トレバー・ロジャース(MIA・SP)

登板数 投球回 防御率 K/9 BB/9
25 133.0 2.64 10.6 3.1
WHIP wOBA xwOBA FIP cFIP
1.150 .270 .282 2.55 78
DRA SIERA rWAR fWAR WARP
3.57 3.72 3.3 4.0 3.0

フォーシームの球速上昇とスライダーの改造によりブレイク。1度も投球数が100を超えることはなくイニング数こそ伸びなかったとはいえ、積上げ系指標のほとんどでリーグ新人トップとなりました。

7月終盤に患った背中の故障による約1か月間の離脱さえなければ、左投手として1981年のフェルナンド・バレンズエラ(LAD)及びデーブ・リゲッティ(NYY)以来となる新人王にの剤に輝いていたことでしょう。

3位:ディラン・カールソン(STL・RF/CF)

試合数 打率 出塁率 長打率 OPS
149 .266 .343 .437 .780
wOBA wRC+ xwOBA BsR SS
.336 113 .318 0.1 28.0
DRS UZR rWAR fWAR WARP
+1 -0.5 3.2 2.8 2.8

球界屈指のトッププロスペクトとして開幕前はケブライエン・ヘイズ(PIT)やシクスト・サンチェス(MIA)と並び新人王最有力候補の1人と見なされていましたが、右打席(.341/.394/.528)に比べ左打席(.243/.328/.411)の成績が伸びずインディアには及びませんでした。


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コメント

  1. 名無し より:

    サイ・ヤング賞が設立されてからは投手のMVP=サイ・ヤング賞であり、MVPの選出は野手にフォーカスされていった変遷が見受けられ、ブログ主様のおっしゃるように2011年のバーランダーや2014年のカーショウのような圧倒的なスタッツ以外は対象外といった感じですね。ブログ主様の今回の記事内容を見るに投手も野手と同様にMVPの選出に加えるべき旨が読み取れますが今年のMVP投票では選出されはしないでしょうが投手に票が入る余地がありそうですか?

    • 管理人 より:

      最近ではキャリアハイの2018年デグロムですら”5位止まり&1位票たった1票”だったこと、1~3位票のほとんどがハーパー、ソト、タティスの3人に集まるであろうことを考えると、ウィーラーを始めとするサイ・ヤング賞候補たちに票が入るとしても4~10位票ばかりでMVP投票ポイントは伸びないでしょうね。こんなことになるならサイ・ヤング賞なんて無くせばいいのに。

  2. 日本のプーチン より:

    K/9はサイヤング賞の指標に入るのですか?