ヤンキースの春季キャンプが開始してから約1週間が経過したため、この1週間の雑感を簡単に記しました。
個人的には例年よりポジ要素が多く幸先の良いスタートダッシュを切ったような気がします。
ルイス・セベリーノの復活
2019年の肩の故障、2020年のトミー・ジョン手術を経て、昨シーズンは6月にマイナーにて実戦復帰を果たし7月中のMLB復帰を目論むも、夏場に更なる故障を重ねそれに呼応するように球速も低下。結果として9月下旬のMLB復帰時はリリーフ登板ながらも平均95.4マイルを計測し、変化球も全盛期と異なるタイプを投げていたセベリーノ。
先日に2018年以来4年ぶりとなる春季キャンプでの登板を果たし、タイガース打線相手位にコマンドに苦しみ2回・4失点・4被安打と打ち込まれましたが、各球種のクオリティは2018年以前の全盛期と変わらぬ水準。
平均97.5マイルに復活したフォーシームは言うまでもありませんが、スライダーとチャンジアップ共に球速・スピンレイト・変化量全てが2018年以前と同等。更に、今オフ開発に力を注いだというカットボールもナスティーなピッチでした。
コマンドが安定し大きな故障も無ければコールに次ぐ先発ローテの2番手はセベリーノで決まりかと。最悪コマンドが不安定なままだとしても、勝ちパターンのリリーフとして期待できるはず。
球種 | 球数 | 球速 | |||
---|---|---|---|---|---|
球数 | % | 最高 | 最低 | 平均 | |
合計 | 38 | 98.7 | 85.8 | 94.2 | |
フォーシーム
|
22 | 58 | 98.7 | 95.8 | 97.5 |
スライダー
|
5 | 13 | 87.6 | 85.8 | 86.9 |
チェンジアップ
|
6 | 16 | 91.2 | 88.6 | 90.0 |
カッター | 5 | 13 | 94.1 | 90.9 | 92.4 |
マイケル・キングの成長
昨シーズン終盤の故障復帰後に95マイル以上を連発するなど別人のようなピッチングを披露していたマイケル・キングですが、春季キャンプ戦の初登板でも引き続きハードボールを投球。
これまで便利屋として先発6番手・ロングリリーフ・敗戦処理など様々な用途で起用されてきましたが、大きな成長を遂げた現在ならばよりハイレバレッジな場面での起用に耐えうるでしょう。
球種 | 球数 | 球速 | |||
---|---|---|---|---|---|
球数 | % | 最高 | 最低 | 平均 | |
シンカー
|
10 | 4 | 95.9 | 92.3 | 94.4 |
フォーシーム
|
9 | 1 | 96.5 | 93.5 | 95.1 |
カーブ
|
3 | 0 | 81.5 | 78.5 | 80.3 |
チェンジアップ
|
1 | 1 | 85.9 | 85.9 | 85.9 |
球種 | スピンレイト | 縦変化 | 横変化 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
平均 | 前年比 | 平均 | 前年比 | 平均 | 前年比 | |
シンカー
|
2361 | 71.0 | 23 | 0.0 | 18 | 0.0 |
フォーシーム
|
2450 | 67.0 | 15 | 1.0 | 10 | 0.0 |
カーブ
|
2700 | 30.0 | 41 | -1.0 | 14 | -4.0 |
チェンジアップ
|
2220 | 104.0 | 25 | -6.0 | 17 | -1.0 |
カイナー=ファレファのフォーム改造
MLBデビュー当初はハイレッグキック打法を用いるも2020年シーズンからノーステップ打法を採用していたアイザイア・カイナー=ファレファですが、春季キャンプではジャスティン・ターナーそっくり(というかもろパクリ)のハイレッグキック打法を披露しました。
カイナー=ファレファは弾道が低くゴロを量産する点がネックのバッターですが、ジャスティン・ターナーと言えばフライボールレボリューションの申し子として高弾道の打球に特化したバッター。
カイナー=ファレファがターナーのように打球角度をアップさせることができれば、パワーナンバーの向上が期待されます。
オズワルド・カブレラの満塁弾
アンソニー・ボルピ、オズワルド・ペラザ、トレイ・スウィーニーなどヤンキースご自慢の遊撃手プロスペクト達がノーヒットに喘ぐ中、MLBに最も近い存在であるオズワルド・カブレラがグラスラを放ち一足先にインパクトを残しました。
ただ、ヤンキースの打者育成のスローガンである「Hit Strikes Hard」を実践することは構わないのですが、カブレラ(とペラザ)はいくら何でもアグレッシブにアプローチし過ぎ。
グラスラを放ったDET戦でも3打席でたったの計4球しか費やしておらず、このままでは「Hit Strikes Hard」ではなく単なる「Hit Ball Hard」となっちゃいますよ。
(嫌いなんだよフリースウィンガー🤮)
Feelin' good, feelin' grand.
Oswaldo Cabrera brings 'em home. pic.twitter.com/0sMUa6jjXV
— New York Yankees (@Yankees) March 20, 2022
グレッグ・ワイサートの覚醒
ヤンキース傘下No.1とも評されるスライダーを武器に昨シーズンAA~AAAで好投を披露したグレッグ・ワイサート。
今オフのルール5ドラフト・プロテクト争いではスティーブン・ライディングス、ロン・マリナチオ、JP・シアーズらに敗れましたが、その後のフォーム改造によって昨シーズン平均93マイル前後だったシンカーが突如95マイル以上を連発していると報じられていました。
そして、ロースター外招待選手として初めてMLBキャンプに参加すると、今日のデビュー登板では最速98.3マイル・平均95.3マイルを計測。彼が95マイル前後を連発する姿を見て、今年一番テンションが上がり射精しそうになりましたよ🥰
昨シーズン92~95マイル程度だったGreg Weissert。今オフはフォーム改造によって95~97マイルを叩き出しているらしい。
Greg Weissert not in Yankees’ prospect rankings, but owns killer slider and on radar for bullpen depth | Q & Ahttps://t.co/77RnXU3Lbx
— Fordy Ballgame (@ironhorse0619) March 7, 2022
その他諸々
アーロン・ヒックス減量?
一部でスリムになったのでは?と話題になっているヒックス。ここ数年は脚の故障に悩まされ続けてきましたが、減量が負担軽減とスピード復活に繋がるか・・・。
ロン・マリナチオにポジポジ
スティーブン・ライディングスが肩の違和感により離脱している今、春季キャンプ参加者の中でマリナチオが私のフェイバリットなのですが、デビュー登板のピッチングは圧巻でした。
彼がいればリリーフ陣に故障者が発生しても心配ありません😤
だからもう故障者リストに入っていいぞクラーク・シュミット。
Ron Marinaccio’s changeup, slider, fastball combo is lethal🤢 pic.twitter.com/ChIMUHHyby
— Eli Fishman (@elijfishman) March 19, 2022
Where is ガードナー?
ガードナーは何故いないのでしょうか。全くもって意味が分かりません。ジャッジなんかとエクステンションする暇があるならハゲと再契約してください。
マイク・フォード
シアトルで元気にやってます😎
Mike Ford knocks one off the wall 💪 pic.twitter.com/0IsZMnz0Hw
— Seattle Mariners (@Mariners) March 18, 2022
ミゲル・アンドゥハー
バッティングフォームを変えてました。多分意味ありません。
故障者たち
ドミンゴ・ハーマンを始めとしてチラホラ故障者が発生。詳しくは下記の記事を参照。