年度末のゴタゴタでヤンキースのプロスペクトランキングTop100の作成が遅れ、記事投稿は4月の中旬となりそうです。
カイル・ヒガシオカのホームラン量産
ゲーリー・サンチェスの放出やベン・ルートベットの故障により正捕手に昇格したヒガシオカ。
兼ねてから春季キャンプで好成績を残すタイプの選手でしたが、驚異的なベースでホームランを量産し、ここまで8試合でMLB全体トップタイとなる5本塁打を記録。
守備力の高い彼であればOPS.700を超えれば◎かと思いますが、サンチェス放出を批判していたヤンカスの手のひら返しが見られそう。
デイビー・ガルシアの復調
昨シーズン大スランプに陥ったガルシアですが、投球フォームの調整に成功。昨シーズン92マイル程度だったフォーシームは95マイルを連発しています。
さらにスライダー、チェンジアップ、カーブにも改良が加えられており、特に球速を落とし変化量を増やしたスライダーが印象的。
思いのほか空振りが奪えていない点は不安ですが、トレードバリューがある程度復活するだけで十分。
球種 | 球数 | 球速 | |||
---|---|---|---|---|---|
球数 | % | 最高 | 最低 | 平均 | |
フォーシーム
|
36 | 56 | 96.8 | 93.3 | 95.2 |
スライダー
|
13 | 20 | 82.4 | 79.7 | 81.0 |
チェンジアップ
|
9 | 14 | 87.6 | 82.8 | 85.4 |
カーブ | 6 | 9 | 78.5 | 76.9 | 77.6 |
クラーク・シュミットの復調
昨シーズン度重なる故障により球速低下(平均93マイル前後)を見せていたクラッシュもガルシアと同様に球威復活。
また、スピンレイトの割に回転効率と一貫性が悪く真価を発揮していなかったスライダーとナックルカーブも改良が加えられており、故障さえなければ2020~2021年シーズンを超えるパフォーマンスを発揮することは間違いありません。
故障さえなければ...。
球種 | 球数 | 平均 | ||
---|---|---|---|---|
球数 | % | 球速 | 回転数 | |
フォーシーム
|
17 | 21 | 95.9 | 2471 |
シンカー
|
22 | 27 | 95.6 | 2376 |
スライダー
|
23 | 28 | 85.3 | 2195 |
カーブ | 18 | 9 | 84.1 | 2857 |
チェンジアップ
|
2 | 2 | 90.8 | 2964 |
3 Ks in 2 innings of work for @ClarkeSchmidt 🔥 pic.twitter.com/nJHJbHwfLY
— New York Yankees (@Yankees) March 24, 2022
苦しむ野手プロスペクトたち
MLBクラスの野手の活躍が光る陰で、トッププロスペクトは苦戦が続きました。
特にMLBデビューを目前に控えているはずのオズワルド・ペラザとオズワルド・カブレラにはパフォーマンスを残してほしかったところですが、AAA降格が決定し微かに可能性のあった開幕ロースター入りは消えたも当然。
選手名 | 打席 | 打率 | OPS |
アンソニー・ボルピ | 5 | .000 | .200 |
オズワルド・ペラザ | 10 | .111 | .311 |
オズワルド・カブレラ | 11 | .200 | .873 |
トレイ・スウィーニー | 4 | .000 | .000 |
エバーソン・ペレイラ | 4 | .000 | .000 |
オースティン・ウェルズ | 4 | .250 | .500 |
ジョエリー・ロドリゲスの故障
春季キャンプ初登板にて昨シーズンと比べ3マイル以上の球速低下を見せ5失点を喫しましたが、原因は首の張りであったたま1週間程度で復帰。
大事に至らず良かったものの、明らかに異常な状態だった彼が21球(対7打者)も投げるまで交代させなかった点は...。
さらに、復帰登板戦も無失点に抑えたとはいえ1~2マイル程度の球速低下を見せており不安を拭いきれません。
マーウィン・ゴンザレス好調と控えデプス
21日にマイナー契約を結んだゴンザレスが7試合・打率.412・OPS1.444・本塁打3と活躍。
MLBロースターに追加されると年俸115万ドルが保証されますが、キャッチャー以外すべてのポジションを守ることができる彼の打撃力がある程度復活すれば、コストパフォーマンスは抜群に。
現在のヤンキースの野手控え選手4枠はベン・ルートベット、グレイバー・トーレス(or アイザイア・カイナー=ファレファ)、ミゲル・アンドゥハー、ティム・ロカストロが占めているものの、ゴンザレスを追加するのであれば当然ながらアンドゥハーとの入れ替えが現実的。
ただ、現在のヤンキース野手陣はガードナーの退団により外野の控えが穴となり、センターのレギュラーであるヒックスも懸念材料が多。その中でヤンキースは本春季キャンプにてジャッジやギャロのセンター起用も行っており、今シーズンにおいてセンターは非常に流動的なポジションとなりそうな予感。
そうなるとセンターを守ることができる控え外野手が重宝するはずですが、MLBロースター上のティム・ロカストロ(.200/.235/.333、OPS.569)やエステバン・フロリアル(.000/.000/.250、OPS.250)はダメダメ。さらに、MLBロースター外のエンダー・インシアーテやブレイク・パーキンス、ライアン・ラマーらセンターも挙って低成績に終わりMLBロースターに追加できるような状態ではありませんし、ゴンザレスもセンターは通算3イニングしか守ったことがありません。
従ってアンドゥハーをサラリーダンプし、今からでもガードナーと再契約すべし。
その他諸々
チャップマンのクローザー固定解除?
春先は球速が出ないチャップマンですが、本春季キャンプも平均96.5マイルとスロー。
また、昨シーズン夏場から引き続きスピンレイトは大幅に低下しており、やっぱり不正投球を行っていたんだろうなと。
MLB最強クラスのリリーフ陣の中でチャップマンは既に実力上位と言える存在ではないかもしれませんが、嬉しいことにブーン監督はクローザー以外での起用を明言しており、今シーズンはセーブシュチュエーション以外で投げるチャップマンを見られることでしょう。
ミゲル・アンドゥハーの活躍・・・
昨年の春季キャンプはOPS.266に終わりましたが、今回は.315/.381/.579、OPS.960と活躍。ただ、他の選手と比べ対戦相手のピッチャーのクオリティは低く、上述の通りゴンザレスと入れ替え形で放出して構わないと思います。
ルーカス・リットキーの球種改良
昨シーズンの春季キャンプでハイスピンのカーブにより三振を量産し話題となったリットキーですが、今回はカッター、スライダーに大幅な改良を加え好投を披露しています。
マイク・フォード
ホームランを放ちましたが代打器用がメインとなっており、開幕ロースター入りの可能性ゼロ。