ヤンキース:プロスペクト・リポート:第5回(2022/6/26)

2022年「ヤンキース:プロスペクト・リポート」の第4弾

ノーヒッターを喰らうようなチームが優勝するはずありません。ジャッジやタイオンを放出して来シーズン以降に備えるべきでしょう。


目次


AAA

ザック・グリーン

前回に5月中の投球フォーム修正によって大きくパフォーマンスを上げたグレッグ・ワイサートを取り上げましたが、ワイサートと立ち位置が大きく被る(ある意味ライバルの)ザック・グリーンも4月のスランプを残り超え支配的なピッチングを続けています。

正直なところグリーンが復調に成功した要因を把握していませんが、昨シーズン並みまでボールカウントと四球を減らすことができれば...

Table
Split ERA G IP H HR BB SO WHIP SO9 SO/W
April 6.10 7 10.1 11 3 6 12 1.645 10.5 2.00
May 2.08 7 8.2 6 0 6 11 1.385 11.4 1.83
June 2.00 7 9.0 4 1 4 16 0.889 16.0 4.00

トレバー・レーン

昨年に受けた肘の手術の影響か低調なパフォーマンスが続きAAAで停滞中の28歳ですが、6月14日夜に他の選手(詳細不明)と喧嘩し逮捕されました。

さらに、(精神鑑定のため?)精神科病院へ放り込まれたとのことで、ただのしょーもない小競り合いかと思いきや事態は深刻。

怪我人たち

肩の故障により5月の上旬から離脱しているオズワルド・カブレラは先週にやっと打撃練習を再開。復帰は来月中となるでしょうが、トレードデッドライン前に一山かまして欲しい。

5月の終わりから故障者リストに追加されているデイビー・ガルシアも先週にライブピッチングを再開。そもそも今回の故障者リスト入りは肉体的なダメージと言うよりメンタル問題の解消が主な理由だったよう。


AA

ルイス・メディーナ

例年通り制球力の波が大きくストライク率は4月60%→5月57%→6月66%と推移。今現段階では好調の波が押し寄せている訳ですが、6月の対戦相手に強豪チームが多かった点はポジ要素。

ここ数年はフォーシーム&カーブのシンプルなコンビネーションから段々チェンジアップ頼りのピッチングに移行していたのですが、今の時代に上記3球種だけの先発投手がMLBで活躍するのは稀なので制球力向上だけでなく球種追加も必要。まあ今さら無理だろうけど。

今回のトレードデッドラインで普通に放出されるんじゃない?

Table
Split ERA G IP H HR BB SO WHIP SO9 SO/W
April 2.31 4 11.2 5 1 8 16 1.114 12.3 2.00
May 5.17 4 15.2 13 1 13 16 1.660 9.2 1.23
June 2.61 4 20.2 13 2 5 29 0.871 12.6 5.80

タナー・マイアット

ルイス・メディーナにも負けずとも劣らないほどの制球難でしたが、今シーズンはある程度の成長を見せAAへ昇格。

ただ、制球力が向上したとは言ってもクオリティの低い変化球に改善の兆しはなく、フォーシーム(ナチュラルシンカー)だけのピッチングがAA以上で通用するのかは疑問。

オリバー・ダン

AAで開幕を迎えると固め打ちを見せ、オズワルド・カブレラが離脱中のAAAへ昇格。しかし、AAAでは7試合でたった1安打しか放てずあっさりとAAへ降格し、AAでも復調することなく数字は低迷しています。

本来なら内野の堅実なユーティリティが天井の選手であるはずですが、ユーティリティのAAAAプレーヤーとしてMLBでプレーするには好不調の波があまりにも大きすぎる。


High-A

タイラー・ハードマン

昨年Big-12カンファレンスにてカンファレンス第2位のOPS1.142を残しドラフト5巡目指名にてヤンキース傘下に加わったパワーヒッター。

今シーズンは4~5月をたった3本塁打で終わるも6月に入り5本塁打と量産体制に入りました。

2020~2021年はファースト起用がメインだったものの、今シーズンはサードにコンバートされていますが守備力×。

ヨエンドリス・ゴメス

昨年の8月にトミー・ジョン手術を受けたという話だったのですが、恐らく損傷した肘靭帯を置き換えるトミー・ジョン手術ではなく、肘靭帯を置き換えることなく修繕するものや人工靭帯を使用するような他種手術だったようで、1年も満たずに実戦復帰を果たしました。

ただ、復帰後のピッチングはショボかったので先行き不安。


Low-A

ジェイソン・ドミンゲス

左打席のフォーム改造が功を奏したのか、Statcastによる機械判定が行われている所属リーグの特殊なストライクゾーンに慣れたのか要因は不明ですが、シーズンが進むに連れてアプローチが大幅に向上。

この勢いだと今シーズン中には若干19歳にてHign-A昇格を果たすでしょうが、Hign-Aでは再び目視判定と通常のストライクゾーンに戻るわけで、それがプラス/マイナスのどちらに働くかは???

また、アプローチと並ぶ大きな課題であった低い打球角度(大会ゴロ率)は今シーズンも改善されておらず、更なるフォーム改造は必要不可欠でしょうね。

月間 OPS wRC+ K% BB%
4月 .571 63 34.2 2.7
5月 .982 179 30.5 14.3
6月 .769 132 22.7 20.5

ベンジャミン・カウルズ

2021年ドラフト10巡目指名。

昨年のプロデビュー以来三振率が40%弱を推移していましたが、独特な一本足打法を止め簡略化した新打撃フォームがやっとハマったのか5月途中から打撃覚醒の兆しを見せています。

右打席から二塁ベースに8.5秒未満で到達するスピードも平均超の代物で、内野守備も及第点といった印象。

月間 OPS wRC+ K% BB%
4月 .663 96 38.5 7.7
5月 .811 131 42.2 4.4
6月 .853 152 23.6 16.4

グラント・リチャードソン

2021年ドラフト17巡目指名。

上記のカウルズと同様に今月に入りアプローチ面が大幅に改善され、先週には所属リーグの週間MVPも受賞。

表面上の数字だけでなく打球初速度最速114.0マイル、平均91.4マイル、中央値94.9マイル、ハードヒット率50%と打球の質も◎であり、あながちBABIP.373は運によるものではないかもしれません。

ちなみに、カウルズはシーズン開始前すでにフォーム改造を行っていましたが、リチャードソンドミンゲスと同様にシーズン途中からフォーム改造を実施。成績向上もフォーム改造のおかげでしょうね。

月間 OPS wRC+ K% BB%
4月 .531 54 39.5 5.3
5月 .655 103 38.8 15.0
6月 1.145 222 20.0 8.0


FCL&DSL

ジャスティン・ラング

ルーク・ボイトとのトレードにて獲得したプロスペクトですが、開幕3登板・6.1回で💩14失点💩

昨シーズンのパドレス傘下時代は故障による球速低下に苦しんでいましたが、ヤンキース傘下移籍後の球速データが無いためドラフト前の球威が復活しているのかは不明。映像を見る限り普通にスピード出てそうでだけどね。

ルイス・セレナ

3試合を投げ11.2回・自責点1・被安打11(全て単打)・奪三振19・与四球2の圧倒的なパフォーマンスを披露。

20歳未満のピッチャーの中では上記のブロック・セルヴィッジに次ぐプロスペクトであり、各媒体の傘下プロスペクト・ランキングにてトップ30入りを果たしても驚きではありません。

アンヘル・ベニテス

FCLにて最も印象的なパフォーマンスを見せている投手は上記のセレナですが、DSLであればこのベニテス。

身長201㎝の巨体から90マイル台中盤のフォーシーム、スライダー、90マイル弱のチェンジアップを投げ、開幕から3登板で11.0回無失点・被安打3・奪三振20・与四球3と年下のバッター達を圧倒。

投球フォームもスムーズで良さげ。

フアン・マテウス

ここまで投手ばかり取り上げてきましたがFCLとDSLで最もホットなバッターがこのマテウス

今年の1月に恐らく契約金1万ドル前後で獲得したスピードがウリのプロスペクトで、期待度が低かったはずのバッティングにて驚きのパフォーマンスを披露。

(下記の動画では右打席から12.2秒でサードに到達。)

他選手映像集