ケイレブ・ダービン:ヤンキース・プロスペクト


2023年シーズン前半戦終了時点におけるニューヨーク・ヤンキースのプロスペクト(有望株)ランキングTOP50を作成

ケイレブ・ダービン

Caleb Durbin
2000年2月生(23歳9か月):168cm・83㎏:2B
AA:2021年ドラフト14巡目(ATL:全体427位)
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs

ヒッティング   : 40/45
パワー      : 30/30
ラン       : 60/60
アーム      : 50/50
フィールディング : 65/65
総合       :   35/35


シカゴ近郊のレスリング一家に生まれ、地元高校では野球、レスリング、アメフトをプレー。

野球では高い評価を得ることができず、NCAA3部に所属するセントルイス・ワシントン大学へ進学。この60年間に渡り卒業生にMLBプレーヤーはおらず、ドラフト指名選手ですらたった2人の無名校です。

ただ、同大学では1年目からカンファレンス最上級の成績を残し、3年目の2021年にはカンファレンス内で頭1つ抜けた圧倒的な数字を記録。

同年のドラフト14巡目にてATLから指名を獲得し、見事にアマチュア球界の最下層からプロ入りを果たしました。

Year Age Lg Lev Aff G PA H HR SB BB SO BA OBP SLG OPS
2021 21 FCL Rk ATL 17 62 15 0 12 5 3 .268 .339 .304 .642
2022 22 2 Lgs A-A+ ATL 105 457 92 8 31 50 50 .241 .352 .372 .724
2022 22 CARL A ATL 73 333 68 7 28 42 35 .249 .369 .388 .758
2022 22 SALL A+ ATL 32 124 24 1 3 8 15 .220 .307 .330 .637
2023 23 2 Lgs AA-A+ NYY 69 291 77 4 36 26 18 .304 .395 .427 .822
2023 23 SALL A+ NYY 22 97 26 0 15 14 9 .333 .464 .397 .861
2023 23 EL AA NYY 47 194 51 4 21 12 9 .291 .361 .440 .801
2023 23 AZFL Fal   23 103 30 3 21 14 7 .353 .456 .588 1.045

2021~22年にかけてATL傘下CPX~A+にて平均レベル前後の打撃成績と上位の守備走塁成績を記録。

そしてシーズン終了後、ルーカス・リットキーとの交換でインディゴ・ディアスと共にNYY傘下へ加入。

2023年シーズンはA+で開幕を迎えると、前年.250前後に終わったBABIPが.377までアップスイングし、HRゼロながらもwRC+は150オーバー。

開幕1ヶ月でAAへ昇級を果たし、同クラスではパワーナンバーが向上。

右足首の故障により2ヶ月間のIL入りを喫したものの、121 wRC+はチームメイトのジェイソン・ドミンゲススペンサー・ジョーンズオースティン・ウェルズトレイ・スウィーニーを上回っています。

さらに、シーズン終了後にAFLへ参加すると、23試合に出場し盗塁王(21 SB)を獲得。バッティング面も好調で3 HR、14 BB、7 KとFIP殺しを行い、OPSはリーグ全体5位の数字。

2024年シーズン終了後にルール5ドラフト対象となるため、AAAでも数字を伸ばすようなことがあれば、TDLでの処遇に頭を悩ます存在に。


身長5’6”(168㎝)はホセ・アルトゥーベトニー・ケンプと同身長で、現代MLBにおいて通用する最低サイズ。

ただ、レスリングをやっていたためか体は分厚く、アルトゥーベというよりアメフトのランニングバックに似通った体格です。

ヒッティング : 40/45
パワー    : 30/30

MiLB通算8.8 K%&10.0 BB%を記録していることからも分かるように、低身長を活かしたアプローチは〇。

コンパクトなスイングから少し強引気味にプルサイドへ引っ張り、バットコントロールの割にウィークコンタクトが多い印象。

AAとAFLではコンスタントにHRを放ち、フェンス際の打球も少なくはありませんでしたが、やはりパワーは体格通り平均未満。

LHPのクロスファイアを苦手としているため、RHBながらも対LHP成績が悪い点も特徴的です。

また、低身長プレーヤーはストライクゾーンがバグりがちですが、機械判定のAAAで有利不利どちらに動くか注目。

ラン : 55/60

決して純粋なスピードが優れているわけではありませんが、積極性あるベースランニングは平均超。

2023年シーズンはMiLBとAFLにて合計92試合に出場し57 SB(85.1 SB%)を記録しています。

足首故障の復帰明けからSB%を大きく落としていましたが、AFL盗塁王獲得によってケガへの懸念も払拭。

アーム      : 50/50
フィールディング : 65/65

1B以外の3ポジションを守りますが、プロ入り後は2Bが本職。

BPのDRPやSISのMiLB DRS、Clay DavenportのFRAAなど各守備指標において優れた数字を残しており、守備力はNYY傘下内野手No.1と言っても過言ではないでしょう。

ただ、SSを守るには少しアームが心許ないか。

総合 :   35/35

守備走塁によってある程度のフロアーが見込まれる選手ですが、低身長と打撃成績を踏まえるとAAAAプレーヤーになることができれば御の字。

まあ、AA~AAAで好成績を残したところでチームメイトのトレイ・スウィーニーが優先されることでしょうし、NYYでMLBに到達するビジョンがあまり見えません。


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