タナー・マイアット:ヤンキース・プロスペクト

タナー・マイアット

20歳/201cm・99㎏/右投先発/ノースカロライナ出身/A-
2018年ドラフト11巡目(全体337位・契約金14万7500ドル)
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フォーシーム  : 65/75 (平均94~96マイル、最速101マイル)
カットボール  : 25/30 (平均92~93マイル)
カーブ     : 35/45 (平均77~83マイル)
チェンジアップ : 20/35 (平均90マイル) 
コマンド    : 20/35
総合      : 20/35


高校時代は無名の選手で2年生大学であるフローレンス=ダーリントン・テクニカル大学に進学。入学時は最速86マイルでしたが2年次には100マイルを計測。(1年次の成績は不明)その2年次は主にリリーフ投手としてプレーし14試合・30イニングで39奪三振・20四球・防御率1.80、失点率3.30という制球難がよく分かる成績を残しました。

ドラフト時はベースボールアメリカのドラフト有望株ランキングTop500にランクインしていませんでしたが、ヤンキースは11巡目・全体337位で指名。ボーナススロットを超える14万7500で契約しています。

プロ入り後はルーキーリーグで9試合に登板(うち5試合が先発)。16.1イニングで防御率6.06と低成績でしたが、シーズン最後にはAークラスで1試合のみ先発しています。

フォーシーム  : 65/75 (平均94~96マイル、最速101マイル)
カットボール  : 25/30 (平均92~93マイル)
カーブ     : 35/45 (平均77~83マイル)
チェンジアップ : 20/35 (平均90マイル) 

201㎝という長身と長い手足を兼ね備えながらも足を高く上げ投げ込む投球フォームが特徴的。クロスデリバリーのスリークォーターから投げ込むため横の角度があり腕の振りが見にくいので右打者の体感速度は相当なはず。ただ、長身のピッチャーにはよくあることですがフォームやリリースポイントの再現性は低く不安定。

上でも述べたようにここ数年間の球速向上は著しく、最大の武器であるフォーシームはマイナーリーグの今春季キャンプで最速101マイルを計測しています。平均でも95マイル前後を計測していましたがプロ入り後は最高でも3イニングまでしか投げたことがないので、より長いイニングを投げるときにこの球速帯を維持できるのかは不明。

そのプラスピッチのフォーシームと比べて変化球の質は低く、80マイル前後のカーブは変化量とコマンドに安定感が無く全体的に見ると平均未満のレベル。球速だけを見ると変化の大きなドロップカーブを想像するかもしれませんか、変化はどちらかといえばスラーブに近いです。

フォーシームとカーブのちょうど中間の球速帯にあるチェンジアップは投げる機会が少なく質も低め。大学時代は結構カットボールを投げていたようですがプロ入り後はほとんど投げておらず、恐らくこれからも投げることはほとんどないでしょう。

コマンド    : 20/35

先程も述べたようにフォームやリリースポイントの再現性は低く不安定なためコマンドは最低クラス。向上したとしても平均を下回るのは間違いないでしょうね。また、セットアップポジション時のクイックは早いものの投げ急いでコマンドがより乱れる場面も。

先発としての経験不足、変化球の質・バリエーション、低レベルなコマンドを考えると先発としては無理でしょう。ただ、2年制大学出身なのでまだ20歳。同じようなタイプのコディ・キャロルは25歳でMLBデビューを果たしましたし、このマイアットも素質は抜群なだけに長い目で見たいところ。