ヤンキース:プロスペクト・リポート:第1回(2019/4/14)

これまでプロスペクト紹介の記事を書いていましたがほとんどの目ぼしいトッププロスペクトについてはすでに書いてしまいネタ切れ気味なので、今シーズンは「ヤンキース:プロスペクト・リポート」と題してヤンキース傘下のプロスペクトの最新情報やニュースを取り上げていきたいと思っています。今のところの半月に1回のペース(毎月1日と15日前後)ぐらいで記事を書く予定。


2019年MLBドラフト指名順位

ヤンキースの2019年ドラフトにおける指名順位が決定し全体30位(1巡目)に加えて、ソニー・グレイのトレードでレッズから獲得した補完1巡目が全体38位に。また、ドラフト全体におけるヤンキースのボーナスプールは745万5300ドル(全30チーム中20番目)となっています。


AAA

タイロ・エストラーダ

1週間前にMLB昇格を果たしたもの出場機会は1度もなくすぐにAAAに降格。代わりにジオ・ウルシェラが昇格。

昨シーズンは怪我に悩まされたものの今日のAAAの試合では2本塁打を記録。またもやヤンキースの内野手にケガ人が出るようなら再昇格とMLBデビューは間違いないはず。40人ロースターに入っていてMLBでプレーしていないのはエストラーダだけですからね。

もともとパワー不足が最大の弱点だった選手のはずですが、逆方向への1発と引張方向への特大記録。ちなみにこの球場はHRが出にくい球場。

タイロ・エストラーダがMLB昇格!

マイク・フォード

昨シーズンはMLB昇格目前まで行きましたがパフォーマンスは低迷。今年の春季キャンプでもパッとしませんでしたがAAAで開幕を迎えてからは絶好調。ここまで8試合で4本塁打、打率.452、OPS1.463と好調で1試合3本塁打も記録しています。

ヤンキースではファースト&DHで起用されているルーク・ボイトとグレッグ・バードが走攻守全てでチームの足を引っ張っている残念な現状が。とりわけグレッグ・バードのパフォーマンスは醜く、バードの低成績とフォードの好成績が続くようなら・・・。

加藤豪将

春季キャンプでは10打数1安打と期待外れの結果に終わりましたが、AAAで開幕を迎えると8試合で3本塁打を記録。加藤のHR数の自己ベストはたった6本ですから今季のペースは異常。1年ごとに好不調を繰り返してきた選手なので今年は当たり年なのかも。

ただ、同じセカンドには上述したエストラーダがいるので・・・。

Register Batting
Year Age Tm Lev G PA R H 2B 3B HR RBI SB CS BB SO BA OBP SLG OPS
2013 18 Yankees 1 Rk 50 215 28 57 11 5 6 25 4 2 27 44 .310 .402 .522 .924
2014 19 Charleston A 121 465 58 85 19 6 3 37 20 10 71 142 .222 .345 .326 .671
2015 20 2 Teams Rk-A 98 403 38 78 11 1 6 31 17 2 67 111 .239 .367 .334 .701
2015 20 Charleston A 39 149 7 20 2 0 1 9 8 2 18 50 .161 .264 .202 .466
2015 20 Pulaski Rk 59 254 31 58 9 1 5 22 9 0 49 61 .287 .426 .416 .842
2016 21 Charleston A 65 253 30 50 14 3 1 25 6 1 26 66 .229 .320 .335 .655
2017 22 Tampa A+ 84 346 44 88 20 3 6 43 11 7 40 72 .293 .376 .440 .816
2018 23 Trenton AA 118 503 55 99 27 2 5 35 11 6 62 123 .229 .327 .335 .662
2019 24 Scranton/Wilkes-Barre AAA 7 24 4 5 1 0 2 7 1 0 4 10 .250 .375 .600 .975
All All All   543 2209 257 462 103 20 29 203 70 28 297 568 .248 .353 .371 .724
                                       
A (3 A (3 A (3 Minors 225 867 95 155 35 9 5 71 34 13 115 258 .214 .324 .308 .632
Rk ( Rk ( Rk ( Minors 109 469 59 115 20 6 11 47 13 2 76 105 .298 .415 .466 .881
Provided by Baseball-Reference.com: View Original Table
Generated 4/14/2019.


AA

アルバート・アブレイユ

春季キャンプで印象的なピッチングを見せたアルバート・アブレイユ。今シーズンはAAで開幕を迎えていますが制球に苦しみ微妙な成績を残しています。

自分が把握しいる限り今年の最速は98マイル。そのフォーシームは常時95~96マイル程度を記録しておりプラスピッチと評価され続けてきたカーブに加えチェンジアップも向上している印象。制球力さえ改善すれば先発投手として期待できるはず。

ドミンゴ・アセベド

今シーズンは開幕をAAで迎え先発からリリーフに転向。2試合連続で2回・3三振・無安打無四球無失点を記録しました。

度重なる故障と加齢によってかつてのように90マイル台後半を連発することはなく平均92~95マイル程度。リリーフに転向させるのが遅すぎたのかもしれませんね。


A+

デイビー・ガルシア

2試合&7.1回で6失点を喫しているものの19歳ながら奪三振数は驚異の15。球威に欠けるもののプラスピッチのカーブと持ち前の投球術により年上の打者たちをきりきり舞いにしています。ここまでの失点も運に恵まれなかった部分も多く、さっさとA+クラスなんか卒業してAAに定着してほしいところ。

クラーク・シュミット

今シーズンの初登板で5回をパーフェクト(+9奪三振)に抑え話題に。今年から武器のツーシームを修正しているようでそれが功を奏したのかも。ただ、相変わらず投球フォームはケガのリスクが大。


A

ショーン・センプル

昨シーズンの最後の2登板(Aクラス)において12イニング・17奪三振・2失点を記録していたセンプルですが、今シーズンは5回・10奪三振・被安打0と4回・11奪三振・1失点の計奪三振率21.0という驚異的なパフォーマンスを見せています。

速球の平均球速は90マイル前後とMLBの平均を大きく下回っていますが、抜群のコマンドと腕の振りが見にくい投球フォームがこの驚異的な奪三振率の理由なのでしょう。

(下の動画は去年のピッチング)

ルイス・メディーナ

ここまで比較的ポジティブなニュースを並べてきましたが、最後にとっておきのネガティブなニュースを。

19歳ながらも今年すでに最速101マイルを記録しているメディーナ。コマンドや安定感のなさは結局改善されておらず、今シーズンの公式戦初登板となった先日の試合では2回・10失点・被本塁打3と最悪のピッチングを見せました。

もうヤンキースの手には負えない。