本当に予定通りの日程で開催されるかは未だ分かりませんが今年の春季キャンプも近づいてきたので、それそろ「ヤンキース:プロスペクト・リポート」を再開しようかと思います。
また、2019年7月に作成したヤンキース傘下プロスペクトランキングトップ50を当初はシーズン開幕前後とオールスター前後ごとにアップデートしていこうかと考えていたものの、2020年のマイナーリーグ開催中止によりほったらかしにしていたわけですが、今年のオールスター前後にアップデートすることをここに誓います。
ルイス・メディーナ
今オフにルール5ドラフト対策のため40人ロースターに追加されたルイス・メディーナですが母国プエルトリコのウインターリーグで圧倒的なパフォーマンスを披露。
4試合に先発しイニングの倍近い三振を奪っただけでなく、制球も安定し高いストライク率を記録。結果として同リーグの最優秀投手賞に輝きました。
さらに、カリビアン・シリーズではプエルトリコ代表として出場。予選リーグでロビンソン・カノーを始めとするMLB経験者が揃うドミニカ代表を相手にした際には3.2回を投げ失点5、被安打7を喫するなど残念な結果となりましたが、今日の決勝トーナメント準決勝メキシコ戦では5回を投げ失点1、被安打2、5奪三振と好投。1~2回はコマンドが荒れていたものの、3回以降はストライクゾーンにフォーシームを集め100マイルも計測。
春季キャンプでの登板が一層楽しみなものとなりました。
Year | Tm | Lg | ERA | G | IP | H | R | ER | HR | BB | SO |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2020-21 | Mayaguez | PRWL | 0.54 | 4 | 16.2 | 7 | 1 | 1 | 0 | 6 | 32 |
2020-21 | Puerto Rico | CARS | 7.36 | 1 | 3.2 | 7 | 5 | 3 | 1 | 2 | 3 |
ちなみに、メディーナ以上の評価を受けるトッププロスペクトのデイビー・ガルシアとルイス・ヒルは母国ドミニカのウインターリーグ(プエルトリカンWLよりも遥かにハイレベル)に参加して悲惨な結果に終わっています。
Jasson Dominguezがキャンプで打球初速度最速115.9マイルを記録したらしい。 pic.twitter.com/uHFZv6OFfD
— Fordy Ballgame (@ironhorse0619) November 24, 2020
ジェイソン・ドミンゲス
プロでの実戦経験が無いにもかかわらずMLB公式のプロスペクト・ランキングでは全体32位、Baseball Americaでは全体33位にランクインしているジェイソン・ドミンゲスですが、ドミニカでのキャンプにて打球初速度最速115.9マイルを計測。2020年シーズンのMLB公式戦で115.9マイル以上を計測したバッターが10人しかいないことを考えると17歳としては驚異的な数字と言えるでしょう。
15歳で110マイル以上を計測していた彼ですが、パワー面に関しては順調に成長しているようですね。
ちなみに、明日7日が18歳の誕生日です。
Everson Pereira pic.twitter.com/2DgB1DK5QN
— Fordy Ballgame (@ironhorse0619) November 24, 2020
また、ツイート内の写真を見ても分かるようにエゼキエル・デュランは116.3マイル、エバーソン・ペレイラは115.5マイルを計測。
特にペレイラはコロナ休止期間中に大きく筋量を増やしたようで、インスタグラムでのプレー動画を見る限りでは2019年シーズンの故障前からスイング別人のように強烈なものとなっています。まだ今年の4月で20歳になるばかりの若い選手なだけに、数か月後の実戦復帰が楽しみ。
Enjoy this clip of @Yankees prospect, Hayden Wesneski (@HWEZ02) taking souls with his 94-97mph sinker as well as his slider, cutter and changeup. #DSTfamily pic.twitter.com/M3znAKMmoO
— DST Performance (@DST_Houston) February 5, 2021
ヘイデン・ウェズネスキ
2019年ドラフト6巡目指名のヘイデン・ウェズネスキがトレーニング施設にて印象的なピッチングを披露していました。
50年前のピッチャーのような変則的な投球フォームから投げ込まれるツーシームは大学時代に最速95マイル程度だったはずですが、上記の動画内では最速97.3マイルを計測。スライダー、チェンジアップ、カッターもキレッキレで好印象。
恐らく今年も2019年シーズンと同様にリリーフとして起用されることになるでしょうが、ヤンキースのスリーパー・プロスペクトとして押さえておきましょう。
Year | Age | Tm | Lg | Lev | W | L | W-L% | ERA | G | GS | IP | H | HR | BB | SO | WHIP | BB9 | SO9 | SO/W |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2017 | 19 | Sam Houston State | SLC | NCAA | 10 | 2 | .833 | 3.93 | 19 | 13 | 84.2 | 87 | 7 | 25 | 47 | 1.323 | 2.7 | 5.0 | 1.88 |
2018 | 20 | Sam Houston State | SLC | NCAA | 7 | 3 | .700 | 3.50 | 17 | 16 | 97.2 | 91 | 9 | 30 | 67 | 1.239 | 2.8 | 6.2 | 2.23 |
2019 | 21 | Sam Houston State | SLC | NCAA | 8 | 4 | .667 | 3.32 | 15 | 15 | 105.2 | 98 | 5 | 21 | 110 | 1.126 | 1.8 | 9.4 | 5.24 |
2019 | 21 | Pulaski | APPY | Rk | 1 | 1 | .500 | 4.76 | 18 | 0 | 28.1 | 32 | 1 | 6 | 30 | 1.341 | 1.9 | 9.5 | 5.00 |
4th pen in and #Yankees prospect Braden Bristo (@Bbristo5) spinning hammers at 3200+/-19.7VB 😳 pic.twitter.com/ISF1NK3Txt
— Carmine Giardina (@CarmineGiardina) January 21, 2021
ブレイデン・ブリスト
2016年ドラフト23巡目指名にてヤンキースに指名されたロークラスのプロスペクトだったにもかかわらず、リリーフ専念が功を奏したのか毎年のように好成績を残し2019年シーズンにはAAまで昇格を果たした選手。
2019年オフに体重を7kg増やし2020年の春季キャンプでは球威が大きく向上していたようですが、今オフのトレーニング動画を見る限り昨オフから引き続き体が厚くなっている印象。
このように2021年シーズンに2019年以前よりも球威のあるピッチングを披露することは間違いなく、ウェズネスキにリリーフのスリーパー・プロスペクトとしてブレイクに期待。
ちなみに、下記の動画ではDrivelineのトレーニングで”Gray Plyo Ball”を投げ100マイルを計測。この”Gray Plyo Ball”はDrivelineが球速アップのために開発した重量100g(3.5オンス、通常の硬式球の2/3の重量)の特別デザインのボールで、”Gray Plyo Ball”での球速は通常のマウンドで硬式球を投げた場合に匹敵すると言われています。