ヤンキース:プロスペクト・リポート:第4回(2021/5/21)


 2017から当ブログで書いているヤンキースのプロスペクト紹介・レポートのまとめページになります。名前がその選手の記事へのリンクとなっていま...
2021年シーズン開幕前時点におけるニューヨーク・ヤンキースのプロスペクトランキングTOP50を簡易的に作成。
2021年「ヤンキース:プロスペクト・リポート」の第3弾

そろそろヤンキースのプロスペクト紹介記事も書いていこうかと。

とりあえずスティーブン・ライディングス → オズワルド・ペラザ → ケン・ワルディチャックの順で取り上げていく予定です。



AAA

トレバー・レーン

2016年ドラフト10巡目指名にてヤンキースと契約以降、左のロングリリーフとして安定して成績を残し階級を上げてきた27歳のレーンですが、ここまで6.1回・無失点・被安打・3・与四球2・奪三振9と活躍中。

ザック・ブリットンの故障、ジャスティン・ウィルソンの衰えにより空いた左リリーフの穴をルーカス・リットキー&ワンディ・ペラルタというサプライズが埋め、同じAAAでも左のネストル・コルテズ Jr.が支配的ピッチングを見せるなど障害が多くヤンキース昇格への道は遠いわけですが、このまま活躍を続け最低でもトレードの駒になってくれればありがたい。

クリスチャン・ペレス

2019年12月にチャンス・アダムスとのトレードでロイヤルズ傘下から獲得した選手ですが、今季はA+にて開幕を迎えると、MLBへの昇格や故障者の発生により選手不足に陥ったAAAへロースター補充のためにAAを飛ばして昇格。

ロイヤルズ傘下時代はショート守備がプラスのポテンシャルを秘めるものの長打率2割台を残すような貧打の守備型プロスペクトだったはずですが、AAA昇格後4戦目で2018年8月以来となるホームランを放つなど適応を見せています。

ロイヤルズ傘下時代は打撃成績が悪いかったとはいえ19歳でクラスA、20歳でA+クラスにてプレーするなど昇格スピードは元々早く、22歳6ヶ月はAAAの野手では最年少の若さ。今後はヤンキース組織内のプロスペクトランキング等で名前を目にする機会も増えることでしょう。


AA

デルミス・ガルシア

前回のプロスペクト・リポートでこき下ろしましたが、記事投稿後は7試合&32打席で8安打(7試合連続安打中)・4本塁打・OPS1.037と別人のようなパフォーマンスを披露。

まあ、2019年シーズンも開幕2週間後辺りに6試合で5本塁打の固め打ちを見せながらもその後はパタっと勢いが止まったことがあったので、今シーズンもそう簡単にはポジれません。

グレン・オット

今季初先発で6回無失点、2戦目で5.1回7失点と両極端な内容を残したオットが3戦目で16アウト中14個を三振で奪う今季のヤンキース傘下No.1のピッチングを披露。

平均93~94マイルのフォーシームと80マイル台前半のハンマーカーブのクオリティは2019年以前と大きな違いは感じませんが、コントロールは明らかな向上を見せています(2019年以前の通算与四球率は4.7)。

制球難とスぺ体質の2点が大きな弱点と見なされてきましたが、そのうちの1つをクリアしたとなるとプロスペクトとしての評価も大きく変わることでしょね。

2021 Player Pitching Game Log
Date IP H R ER BB SO Pit Str
2021-05-08 6.0 2 0 0 1 6 81 58
2021-05-14 5.1 10 7 7 0 8 91 70
2021-05-20 5.1 2 0 0 1 14 85 53


A+

オズワルド・ペラザ

2017年~2019年の合計ホームラン数がたった5本のペラザが12日~15日の4試合で4打数連続を含む5本塁打。さらに盗塁数も9に伸ばしヤンキース傘下のA+球団ハドソンバレー・レネゲイズが所属するA+イースト・リーグにて本塁打数と盗塁数の両方でトップに立っています。

最早ヤンキース傘下No.1内野手プロスペクトの地位が不動のものになったと考えていいでしょうね。

ケン・ワルディチャック

今季2戦目となる前回登板で3.1回・被安打3・与四球1・奪三振10の好投を見せていましたが、3戦目でも4.0回・被安打2・与四球1・奪三振7とA+クラスの打者を圧倒。

ヤンキース傘下の左投手でもっと高い評価を受けているプロスペクトのT.J・シッケマが故障により出遅れていますが、この勢いなら今シーズン中にはワルディチャックの評価がシッケマを超えそう。

ルイス・メディーナ

コマンドが大きく乱れることさえなければA+クラスの打者では手に負えない状況。個人的に3戦目まではカーブのコマンドに不満があったのですが、20日の4戦目はカーブのコマンド、クオリティは共に今季ベスト。32奪三振はA+全体でトップの数字となっています。

2021 Player Pitching Game Log
Date IP H R ER BB SO HR Pit Str
2021-05-04 4.0 1 0 0 2 8 0 67 41
2021-05-09 5.0 1 0 0 2 7 0 64 37
2021-05-14 4.0 2 2 2 3 6 1 80 46
2021-05-20 5.2 1 1 1 2 11 0 76 49


A

トレバー・ホロウェイ

昨年のドラフト終了後にドラフト外として獲得した大卒ピッチャーですが、リリーフとして起用されると10イニングで19三振を奪うなど印象的なパフォーマンスを披露。

2019年までは特徴のないオーバースローでしたが、2020年に入るとアームスロットを下げ一般的なスリークォーターに。そして、今シーズンは下記動画でも分かるようにさらにアームスロットをサイド気味まで下げ変則的なフォームへ転向。

シンカーの平均球速は91~92マイル程度と平均未満ですが、スピンレイトは平均2600rpm台後半を計測し変化量も大。投球数の約半分を占める決め球のスライダーも平均2800rpm前後とハイスピンで高い空振り率を残しています。

2021 Player Pitching Game Log
Date IP H R ER BB SO HR Pit Str
2021-05-05 2.1 1 2 2 2 6 0 41 26
2021-05-08 2.0 1 0 0 0 3 0 19 15
2021-05-13 1.1 1 0 0 2 4 0 32 19
2021-05-16 2.1 2 1 1 2 4 0 42 27
2021-05-19 2.0 0 0 0 0 2 0 22 16