エドガー・バークレー:ヤンキース・プロスペクト


 2017から当ブログで書いているヤンキースのプロスペクト紹介・レポートのまとめページになります。名前がその選手の記事へのリンクとなっていま...
2022年シーズン前半戦終了時点におけるニューヨーク・ヤンキースのプロスペクト(有望株)ランキングTOP100を作成

薄っぺらい人間なのでWCに触発されて2年ぶりのプチサッカーブームがやって来たのですが、メッシvs.ペレvs.マラドーナ論争に耳を傾けてみたところ、ニワカから見ても一目で陳腐だと分かるほどの生産性のない議論が繰り広げられていて笑っちゃいました。

やっぱりスタッツによる選手評価が困難な世界は大変ですね。

それと比べ野球は恵まれてるよホント。別に試合観なくなって選手の実力が分かるんだから。


エドガー・バークレー

Edgar Barclay
1998年5月生(24歳4か月):178cm・90㎏:左投

A+所属:2019年ドラフト15巡目(契約金12万5000ドル)
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs

フォーシーム : 40/40 (平均91マイル、最速94マイル)
カーブ    : 40/45 (平均77
マイル)
チェンジアップ: 55/60 (平均79マイル)
コマンド   : 60/60
総合     : 30/35


ハワイ出身のため高校時代は全くの無名であり、高校卒業後はセントラル・アリゾナ大学(アリゾナ州)→ゲートウェイ・コミュニティ大学(アリゾナ州)→カリフォルニア州立大学ベーカーズフィールド校と西海岸の大学を渡り歩いたさすらい人。

カリフォルニア州立大学では所属のウエスタン・アスレチック・カンファレスの奪三振数王に輝き、同年ドラフト15巡目にてヤンキースから指名を受けプロ入り。

Year Age Tm Lev ERA G GS IP H HR BB SO WHIP BB9 SO9 SO/W
2019 21 CS Bakersfield NCAA 3.69 16 14 90.1 79 5 28 111 1.185 2.8 11.1 3.96
2019 21 2 Teams Rk-A+ 2.08 12 0 26.0 23 0 8 29 1.192 2.8 10.0 3.63
2021 23 2 Teams A-A+ 3.49 29 6 77.1 53 7 25 112 1.009 2.9 13.0 4.48
2022 24 Hudson Valley A+ 1.74 28 4 67.1 41 0 20 86 0.906 2.7 11.5 4.30

ドラフト直後からルーキーリーグにてロングリリーフとしてプレーすると、シーズン最終盤にA+クラスへ昇格。

フルシーズン1年目となるはずだった翌2020年シーズンはコロナにより中止となり、2021年シーズンは度々先発起用を受けながらA~A+クラスにてプレー。ただ、Aクラスでは先発として好成績を残したものの、A+クラスでは炎上を続け評価は大きく上がらず。

そして、2022年シーズンはシーズン開幕前、シーズン中盤と故障が続いたためか再びロングリリーフメインの起用となるも好投を続け、シーズン最終盤には先発のロールへ復帰。

過去2シーズンの活躍によりプロスペクト評価も急上昇し、各媒体の球団プロスペクトでコンスタントにトップ30へランクインする存在となりました。


フォーシーム:40/40(平均91マイル、最速94マイル)

ディセンプション◎の3/4投球フォームは再現性が高く、制球面で苦労する場面はほとんど見受けられないものの、球速とスピン両方が大きく平均を下回るフォーシームのクオリティは✖。年齢・体格的にも球速アップは見込み薄。

VAAは悪くないようですが痛打される場合は大抵がHeartゾーンへのピッチで、文字通りコマンドが生命線となっています。

カーブ    :40/45(平均77マイル)
チェンジアップ:55/60(平均79マイル)

スラーブ気味のカーブは平均未満ですが、チェンジアップは傘下でもトップクラスのクオリティを誇るプラスピッチ。

抜いてスピンを抑えるようなピッチではなく、サイドスピン成分が強く横方向変化量が大きなプットアウェイ・ピッチであり、球速・変化量・回転方向は総じてマルコ・ゴンザレスのチェンジアップに似通っています。

コマンド : 60/60

フォーシームの項でも述べたように投球フォームの安泰感は抜群で、変化球ごとのリリースポイントの乖離も小さく、ピッチ自体の威力ではなく投球術とディセンプションでバッターを翻弄する技巧派。

ただ、カーブ(スラーブ)のコマンドについては改善の余地あり。

総合 : 30/35

ヤンキース:プロスペクトランキング:トップ100:2022年夏版」でも述べたように、正しくJP・シアーズの下位互換といった印象。

未だにヤンキースの起用法は一貫していませんが、やはり先発投手として期待できるレベルのプロスペクトではなく、40FVに達しているとは思えません。

プロスペクト評価 Future Value(FV)の目安
FV 70:全体No.1プロスペクト
FV 65:全体2~5位程度
FV 60:全体6~20位程度
FV 55:全体21~50位程度
FV 50:全体51~125位程度
FV 45:全体126~275位
            球団別ランキング10位以内程度
FV 40:全体276~850位
            球団別ランキング30位以内程度