2016年オフのヤンキースを振り返る

2017年オフのヤンキースを振り返る

前回は2017年オフを振り返りましたが、今回は2年前の2016年オフを振り返ってみたいと思います。

ヤンキースは2016年のトレードデッドラインにおいてアロルディス・チャップマンやアンドリュー・ミラーを放出することでチームを軽く解体。若手主体のチーム作りへの路線変更が必要となり、この20年間でヤンキースにとっては最も特殊な状況で迎えたオフシーズンでした。

(補強とは別にアレックス・ロドリゲスとマーク・テシェイラが引退。)


アロルディス・チャップマン

結果:今のとことはまずまず

2016年のTDLでカブスに放出されWS優勝に貢献。2016年オフのFA市場ではケンリー・ジャンセンと並ぶ目玉クローザーとして注目されましたが、5年8600万ドルというリリーフ投手史上最高額でヤンキースに復帰しました。

契約後は全盛期ほどではないとしても一流の成績。PSでの活躍も考えれば成功と言えるのかも。ただ、2019年オフにオプアウト権を持っており来シーズ限りで退団するかもしれません。2018年は球速が大きく落ちていたので2019年はとても不安ですけど...

マット・ホリデイ

結果:失敗

2016年がrWARが0.3、fWARが0.8という低成績で2017年1月に37歳を迎えるという明らかな地雷物件でしたが、ヤンキースはStatcastでの好成績とリーダーシップを買って1年1300万ドルの好条件で契約。

意外なことに2017年シーズンは開幕戦から好調で6月終了時点ではOPS.877。しかし、6月の終わりにウイルス性疾患にかかり成績が急降下。最終的にリプレイスメントレベルの成績に終わりました。

病気に罹ってなかったら成功だったはず。しゃあないね。

クリス・カーター

結果:大失敗

2016年にHR王に輝いた選手ですが取り柄はHRの数だけ。

結局2017年の成績も皆さんご存知の通り最悪なものでしたが、契約はたった1年350万ドルだったので元々は低リスク。

そもそも勝手に怪我したグレッグ・バードが悪い。

ブライアン・マキャン(放出)

結果:成功

ゲーリー・サンチェスのデビューにより過剰要員となったマキャン。2年3400万ドルの契約を残しており軽い不良債権でしたが、アストロズとホルヘ・グーズマン、アルバート・アブレイユ(+3400万ドルのうち1100万ドルをヤンキースが負担)との交換ででトレードに成功しました。

アブレイユとグーズマンはヤンキース移籍後にトッププロスペクトへと成長。とりわけグーズマンはジャンカルロ・スタントンの交換要員となっていますが、反対にマキャンは怪我とプラトーン起用によりこの2年間で出場はたった160試合。

このオフシーズンにおけるヤンキースのベストムーブだったと言えるでしょう。

ホルヘ・グーズマン:ヤンキース・プロスペクト

アルバート・アブレイユ:ヤンキース・プロスペクト


ネイサン・イバルディ(放出)

結果:失敗

2016年の8月にトミージョン手術を受け2017年シーズンの全休が決定したため11月にヤンキースからリリース。

その後レイズと2年契約。やっと復帰した今シーズンはピッチングスタイルを変更することでブレイクを果たしました。

結果論から言えば失敗ですけど、当時40人ロースターに多くのプロスペクトを抱えていたヤンキースが残留させなられるわけがなかったので仕方ない。