ここまで劇場や映画祭で上映されすでにレビューが出回っている作品の中から2020年アカデミー賞各部門の予想をランキング形式で行います。
今回は2019年10月上旬時点でのランキング。
作品賞
1位:The Irishman(アイリッシュマン)
2位:Marriage Story(マリッジ・ストーリー)
3位:ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
4位:パラサイト 半地下の家族
5位:ジョジョ・ラビット
大穴1:ジョーカー
大穴2:Pain and Glory
マーティン・スコセッシの最新作「アイリッシュマン」が9月27日にニューヨーク国際映画祭で初上映されると大絶賛の嵐。(公開時点の評価だけなら)おそらく21世紀のスコセッシ作品として最大級の高評価を受けていると言えるでしょう。
もちろんアカデミー賞作品賞のフロントランナーに躍り出たわけですが、同じくトップクラスの評価を受けている「マリッジ・ストーリー」も同じくNetflix配給。会社はどちらをよりプッシュするかはまだ分かりません。
ヴェネチア国際映画祭を受賞したジョーカーは一般公開後に賛否両論が入り乱れており、作品賞のノミネートを逃す可能性は結構大きい。
外国語作品の「パラサイト 半地下の家族」や「Pain and Glory」の動向にも注目。
監督賞
1位:マーティン・スコセッシ(アイリッシュマン)
2位:ノア・バームバック(マリッジ・ストーリー)
3位:クエンティン・タランティーノ(ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド)
4位:ポン・ジュノ(パラサイト)
5位:ペドロ・アルモドバル(Pain and Glory)
大穴1:ロバート・エガース(ザ・ライトハウス)
大穴2:トッド・フィリップス(ジョーカー)
(先月も述べましたが、)監督賞なんて作品賞と同じような結果になるのでもちろんスコセッシが本命となるわけですが、ソニーが「タランティーノにアカデミー賞を!」みたいな空気にハリウッドを誘導できるか見物。
主演男優賞
1位:アダム・ドライバー(マリッジ・ストーリー)
2位:ホアキン・フェニックス(ジョーカー)
3位:レオナルド・ディカプリオ(ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド)
4位:アントニオ・バンデラス(Pain and Glory)
5位:ジョナサン・プライス(2人のローマ教皇)
大穴1:ロバート・デ・ニーロ(アイリッシュマン)
大穴2:アダム・サンドラー(Uncut Gems)
「アイリッシュマン」でCGによる若返りに挑戦した主演のロバート・デ・ニーロの演技はそこそこの評価を受け1992年「ケープフィアー」以来の主演男優賞ノミネートの可能性も。
ただし、受賞するのはアダム・ドライバーかホアキン・フェニックスのどちらかで間違いなし。
また、大根俳優として「パンチドランク・ラブ」でしか演技面での実績がなかったアダム・サンドラーが「Uncut Gems」という作品でキャリア最高のパフォーマンスを見せています。作品自体も高評価。
主演女優賞
1位:レネー・ゼルウィガー(ジュディ)
2位:スカーレット・ヨハンソン(マリッジ・ストーリー)
3位:オークワフィナ(The Farewell)
4位:シンシア・エルボ(Harriet)
5位:アルフレ・ウッダード (Clemency)
大穴1:ルピタ・ニョンゴ(アス)
大穴2:メリル・ストリープ(The Laundromat)
9月下旬からほぼ変更は無し。
助演男優賞
1位:ブラッド・ピット(ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド)
2位:トム・ハンクス(A Beautiful Day in the Neighborhood)
3位:アル・パチーノ(アイリッシュマン)
4位:アンソニー・ホプキンス(2人のローマ教皇)
5位:ウィレム・デフォー(ザ・ライトハウス)
大穴1:ジェイミー・フォックス(Just Mercy)
大穴2:ジョー・ペシ(アイリッシュマン)
1~5位の最年長が55歳のブラッド・ピットと若々しさのカケラもない部門。
「アイリッシュマン」でジミー・ホッファを演じたアル・パチーノの演技はロバート・・デ・ニーロ、ジョー・ペシ、ハーベイ・カイテルらを抑え作品内のベストだと評されていて、1994年「セント・オブ・ウーマン」以来のアカデミー賞ノミネートは間違いなし。
ウィレム・デフォーは今回もノミネート止まりか。
助演女優賞
1位:ローラ・ダーン(マリッジ・ストーリー)
2位:アネッタ・ベニング(The Report)
3位:ジェニファー・ロペス(Hustlers)
4位:マーゴット・ロビー(ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド)
5位:スカーレット・ジョハンソン(ジョジョ・ラビット)
大穴1:Shuzhen Zhou(The Farewell)
大穴2:マギー・スミス(ダウントン・アビー)
現状としてはローラ・ダーンの一強。
というか、全体的に今年度は男優賞と比べて女優賞がツマらん。
ここからはマイナーな部門の予想。
脚本賞
1位:クエンティン・タランティーノ(ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド)
2位:ノア・バームバック(マリッジ・ストーリー)
3位:ポン・ジュノ(パラサイト)
4位:ルル・ワン(The Farewell)
5位:ペドロ・アルモドバル(Pain and Glory)
大穴1:ライアン・ジョンソン(Knives Out)
大穴2: ロバート・エガース他(ライトハウス)
脚色賞
1位:スティーヴン・ザイリアン(アイリッシュマン)
2位:タイカ・ワイティティ(ジョジョ・ラビット)
3位:アンソニー・マクカーテン 他(2人のローマ教皇)
4位:トッド・フィリップス(ジョーカー)
5位:ミカ・フィッツァーマン=ブルー(A Beautiful Day in the Neighborhood)
大穴1:スコット・バーンズ(The Laundromat)
大穴2:ルッソ兄弟(アベンジャーズ/エンドゲーム)
撮影賞
1位:フェドン・パパマイケル(フォードvsフェラーリ)
2位:ミカ・フィッツァーマン=ブルー(ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド)
3位:ロドリゴ・プリエト(アイリッシュマン)
4位:ホイテ・ヴァン・ホイテマ(アド・アストラ)
5位:ヤリン・ブラシュケ(ザ・ライトハウス)
大穴1:ローレンス・シャー(ジョーカー)
大穴2:イェルク・ヴィトマー(A Hidden Life)
まだ未公開のためランクインしていませんが、サム・メンデス監督作「1917」の撮影監督ロジャー・ディーキンスが99%の確率で受賞することになるでしょう。
外国語作品賞
1位:パラサイト 半地下の家族(韓国)
2位:Pain and Glory(スペイン)
3位: Les Misérables(フランス)
日本代表は「天気の子」です。
視覚効果賞
1位:ライオン・キング
2位:アベンジャーズ/エンドゲーム
3位:フォードvsフェラーリ
大穴:アド・アストラ
作曲賞
1位:ランディ・ニューマン(マリッジ・ストーリー)
2位:ヒドゥル・グドナドッティル(ジョーカー)
3位:マックス・リヒター(アド・アストラ)
大穴:ジェームズ・ニュートン・ハワード(A Hidden Life)
長編アニメ部門
1位:トイ・ストーリー4
2位:天気の子
3位:ヒックとドラゴン 聖地への冒険