歴代のMLB最速投手




4ページ目は1970~2010年代のリリーフ投手




リリーフ投手


1970年代

リッチ・ゴセージ

Rich “Goose” Gossage:右投:1972年~1994年

1970年代の剛腕リリーバーと言えばこの投手。

豪快な投球フォームから常に全力投球。荒れ球も含めて相手打者にはただただ恐怖だったはず。そもそも本人の気性が荒く最近は老害芸でイメージを落とす毎日。

90マイル台中盤~後半を連発し最速でも99~100マイルを計測したようですが、本当に最速が何マイルだったか明確なソースはありません。

他の候補選手

ジム・カーン

Jim Kern:右投:1974年~1986年

ゴセージとは対照的なゆったりとした投球フォームと195㎝の長身から剛速球を投げおろした1970年代後半の名リリーバー。

1970年代に100マイルを計測したと言われています。一応1977年のオールスターゲームにおける投球映像がYoutube上にアリ。




1980年代

ロブ・ディブル

Rob Dibble:右投:1988年~1995年

1980年代は2年間しかプレーしていませんが他の選手との兼ね合いも考えて1980年代で選出しました。

高卒でプロ入り。2年目の1984年(20歳)は平均でたった90マイル程度しか出ませんでしたが、その後急激に成長しMLBデビューを果たすと90マイル台中盤を連発。ランディ・マイヤーズ、ノーム・チャールトンらと伝説的なリリーフトリオ「Nasty Boys」を結成し活躍すると、1992年6月には公式戦史上初となる101マイルを計測しています。(J.R・リチャードが101マイルを計測したのは公式戦ではなくオールスターゲーム。)

しかし、人格面は球速とは対照的に最低。数々の乱闘騒ぎや暴力事件を起こし、1990年の試合ではセーブを記録したものの2失点を喫したためキレてボールをセンター方向に全力投球。そのボールがセンター方向の観客席に座っていた女性に直撃し負傷させてしまうという珍事を起こしています。

他の候補選手

リー・スミス

Lee Smith:右投:1980年~1997年

元MLBセーブ記録保持者として今年には殿堂入り(新ベテランズ委員会選出)も果たした名クローザー。

巨体から繰り出される剛速球が武器の投手で、全盛期の最速は99~100マイルと伝えられています。アメリカのある野球掲示板で「カブスの試合中継でリー・スミスがコンスタントに100~101マイルを計測していたのを覚えている。」という書き込みを見ましたが真実はいかに?




1990年代

飛び抜けた存在がいない年代。

マット・アンダーソン

Matt Anderson:右投:1998年~2005年

1997年にライス大学のクローザーとして最速101マイルを計測しリリーフ投手ながらもドラフト全体1位指名でタイガースに入団。

プロ入り後は最速101~103マイルを計測するなど全体1位の片鱗こそ見せたものの制球難が改善することなく2002年5月の故障で一気に劣化してしまいました。ちなみに2002年の平均球速は95.6マイル。

(動画探したんですけど見つからなかった)

他の候補選手

ロブ・ネン

Robb Nen:右投:1993年~2002年

1997年ワールドシリーズにおいてMLB史上初めて102マイルを計測した(上の動画がその試合)ことで有名なリリーバー。スライダーですら90マイル台前半を計測していました。

また、ネンの面白いところはキャリア晩年に他の多くの剛速球投手と同様に球速低下に苦しみながらも好成績を残していたことです。

マーク・ウォラーズ

Mark Wohlers:右投:1991年~2002年

グレッグ・マダックス、トム・グラビン、ジョン・スモルツらを擁した伝説のブレーブス投手陣でクローザーを務めた剛腕リリーバー。

もちろんMLB公式戦でも100マイルを計測していますが、有名なのは1995年春季キャンプで103マイルを計測したことですね。春季キャンプなので参考記録止まりですが。




2000年代

ジョエル・ズマヤ

Joel Zumaya:右投:2006年~2010年

2006年ポストシーズンで100マイル以上を連発し一大センセーションを起こした元速球王。2006年ALCS第1戦ではPITCH f/xで104.8マイルを計測しています。ただ、2006年~2007年のPITCH f/xは試験運用みたいのもので計測結果もおかしいので参考記録と考えてくださいね。

PITCH f/xの本格運用以降での最速は2009年における103.4マイル(補正方法によっては103.8マイル)となっています。

他の候補選手

ビリー・ワグナー

Billy Wagner:左投:1995年~2010年

キャリア全体を通して剛速球を投げ続けた先発投手と言えばノーラン・ライアンやランディ・ジョンソンが有名ですがリリーフ投手ならこのワグナーが代名詞と言えるでしょう。

左投手ながら1990年代後半~2000年代前半は毎年のように平均球速のMLBトップを争い、2003年(31歳)には平均97.9マイル&最速101マイルを記録しています。

2010年には39歳ながら最速100.4マイル&平均96.3マイル(補正方法によっては最速100.7マイル&平均96.5マイル)を記録し余力を残したまま引退。

他にアーマンド・ベニテスジョナサン・ブロンクストンマット・リンドストロムボビー・ジェンクスなども印象的でした。




2010年代

アロルディス・チャップマン

Aroldis Chapman:左投:2010年~

ジョーダン・ヒックスの覚醒までは世界最速投手として君臨した時代のアイコン。

Statcastでは最速105.1マイル(2016年)、PITCH f/xでは最速105.8マイル(2012年、補正方法によっては105.9マイル)を記録。史上初の平均球速100マイル越えなどありとあらゆる球速記録を塗り替えました。

2018年に30歳を超えそれからは緩ゆかな衰えを見せてますが、同時代の他の剛速球リリーフ投手はほとんどが20代後半で劣化しているのでチャップマンは長持ちしたほうに入ります

他の候補選手

ジョーダン・ヒックス

Jordan Hicks:右投:2018年~

シンカー主体のピッチングながらもチャップマンと並ぶStatcast最速記録となる105.1マイルを計測した新速球王。

ただ、最近Baseball Savantを覗いてみたら105.1マイルの計測記録が105.0マイルに下方修正されてたんですよね~🤔🤔🤔

次ページは2020年代の予想

コメント

  1. バエズ兄貴 より:

    コペックがいないのに大谷がいて草。