ファースト&DH:2018年MLBポジション別選手ランキング

・イントロダクション

(1)怪我をしないのも実力のうち(アクシデントによる怪我は別)
(2)セイバーメトリクスを重視
(3)最近のシーズンほど重みをつけて評価
(4)無意識にヤンキースの選手を優遇しているはず
(5)ポテンシャルとか伸びしろは評価せず
(6)不調に陥らないのも実力のうち
(7)運も実力のうち・・・ではない
 
  •  

 
 
ファースト&DH
 
 
 
1位:ジョーイ・ボット(レッズ・34歳)
 
2017年:rWAR=7.5:fWAR=6.6
 
 

 
 MLB投票では僅差でスタントンに敗れました。例年20%前後だったボール球スイング率は15.8%に、そして例年7.5~8%のスイングストライク率が5.7%に向上、打球速度が下がった代わりに打球角度が上がるなどアプローチには大きな変化がありましたが、2018年にはどんな変化を見せてくれるでか楽しみです。契約は6年残っていますが、順調にいけば殿堂入りするでしょうね。
 
 
 
2位:ポール・ゴールドシュミット(ダイヤモンドバックス・30歳)
 
2017年:rWAR=5.8:fWAR=5.3
 
 

 
 MLB投票ではボットに次ぐ3位に。不調だった2016年と比べては成績が向上しましたが、全盛期の2013~2015年程ではありませんでした。選球眼が良いので心配ないかもしれませんが、対ボール球と対変化球成績が悪化しているのは気になるところ。 
 
 
 
3位:フレディ・フリーマン(ブレーブス・28歳)
 
2017年:rWAR=4.5:fWAR=4.5
 
 
 

2016年6月に練習法を変えると打撃成績が向上。2017年も開幕から絶好調でしたが、5月に左手首に死球を受け1か月半離脱、復帰後も状態が悪くいろいろ勿体ないシーズンでした。
 
 
 
4位:アンソニー・リゾー(カブス・28歳)
 
2017年:rWAR=4.4:fWAR=4.0
 
 例年通りの成績。ロベルト・クレメンテ賞を受賞。
 
 
 
5位:ネルソン・クルーズ(マリナーズ・37歳)
 
2017年:rWAR=4.1:fWAR=3.8
 
  シーズン途中で37歳になったにも関わらずパワーに衰えはなく、打撃成績は例年通りの結果。ただ守備に就いたのはたった5試合で、ほぼDH専属の選手になりました。
 
 
6位:ブランドン・ベルト(ジャイアンツ・27歳)
 
2017年:rWAR=3.0:fWAR=2.3
 

 最も過小評価されている選手の一人。今年は例年より打撃成績が悪かったのですが、BABIPが異様に低くxwOBAも例年通りの数字だったので、運が悪かったのでしょう。また、頭への死球が原因の脳震盪により104試合にしか出場できなかったのも運が悪かったですね。
 

 
7位:ホセ・アブレイユ(ホワイトソックス・31歳)
 
2017年:rWAR=4.7:fWAR=4.1
 

 2014年のデビュー以来成績が下降し続けてきましたが、2017年は好成績を記録。フリースウィンガーであるものの、年間を通して成績の波が小さかったのも好印象。トレードの噂も絶えませんが、トレードバリューは今がベストのような気が。

 
 
 
8位:エリック・ホズマー(ロイヤルズ・28歳)
 
2017年:rWAR=3.3:fWAR=3.6
 

 全試合に出場し自己ベストのwRC+135を記録、FA前最終年に最高の結果を残しました。28歳と若いこともあり7年1億4000万ドル以上の契約を手にしそうですが、2017年はBABIPが高くStatcastの打球データ(xwOBA)もそれほど良くなかったので、運に恵まれていた感も。ただ、ゴロの多い典型的な中距離打者ですが、ロイヤルズの本拠地カウフマン・スタジアムは本塁打が出にくく二塁打&三塁打の出やすい球場なので、他チームでプレーすれば30本塁打以上打てる打者になる可能性も。
 

 
9位:エドウィン・エンカーナシオン(インディアンズ・35歳)
 
2017年:rWAR=2.8:fWAR=2.5

 

 打撃の衰えは感じさせず7年連続で本塁打はリーグ7位以内、四球率は自己ベストでした。WARが低いのは約85%の試合でDHとしてプレーしたため。ただ、カルロス・サンタナがフィリーズに移籍したためにインディアンズはファーストが空いていますが、Sprint Speedの数字が悪化しており脚力は衰えているようで、彼を守らせるのはマズそうです。
 

 
10位:コディ・ベリンジャー(ドジャーズ・22歳)
 
2017年:rWAR=4.2:fWAR=4.0
 
 私はシーズン前に彼を新人王と予想していたのですが、新人王の予想は当たったものの残した成績は期待以上の内容でした。同じ新人王のジャッジと比較されていましたが、ジャッジのように圧倒的なパワーでホームランを打つタイプではなく、アッパースイングなどの技術で打つタイプ。シーズン途中に低めに弱いことが研究されて成績を落としましたが、すぐに修正して空振りを減らすなど適応力も見せており、2018年は1年目がフロックでなかったことを証明してくれるはずです。ファースト守備はマイナー時代から高い評価を受け続けていますが、強肩で足も速い方なのでもっと外野でのプレーを見たい。
 
 

 
 2018年、マット・オルソンはどれほどの成績を残すでしょうか?また、大谷翔平もどれほどDHでプレー機会があるのかは分かりませんが楽しみです。