ショート:2018年MLBポジション別選手ランキング

・イントロダクション

(1)怪我をしないのも実力のうち(アクシデントによる怪我は別)
(2)セイバーメトリクスを重視
(3)最近のシーズンほど重みをつけて評価
(4)無意識にヤンキースの選手を優遇しているはず
(5)ポテンシャルとか伸びしろは評価せず
(6)不調に陥らないのも実力のうち
(7)運も実力のうち・・・ではない
 
 
 

 
 
ショート(遊撃手)
 
 
 
1位:コーリー・シーガー(ドジャーズ・23歳)
 
2017年:rWAR=5.6:fWAR=5.7
 
 
 
 
 

 

  新人王に輝いた2016年の活躍がフロックではなかったことを証明。優れた打撃だけでなく、マイナー時代には評価の低かった守備においても、DRSでNLショート1位の+10を記録しています。

 

 
 
 
2位:フランシスコ・リンドーア(インディアンズ・24歳)
 
2017年:rWAR=5.5:fWAR=5.9
 
 
 
 
 

 
 マイナー時代は416試合で21本塁打しか打っていませんでしたが、打球角度がデビュー3年で「3.8°→7.7°→13.7°」と変化、打球が上がるようになりシーズン33本塁打を記録しました。2017年はレギュラーシーズンで159試合に出場しただけでなく、WBCではプエルトリコ代表として決勝に進出、MLBポストシーズンにも出場しており勤続疲労が心配。
 
 
 
3位:カルロス・コレア(アストロズ・23歳)
 
2017年:rWAR=6.3:fWAR=5.2
 
 
 
 

 

 順調に成長を見せ、wRC+は152を記録。親指の故障で約1か月半離脱することもなければアルトゥーベ&ジャッジを抑えてMVPだったかもしれません。年齢と身体能力を考えれば守備ももっと伸ばせるはず。まあ、来年には1位になっているでしょう。

 
 
 
4位:アンドルトン・シモンズ(エンゼルス・28歳)
 
2017年:rWAR=7.1:fWAR=4.9
 

 打撃コーチの指導で引張方向の打球が増え、リンドーアと同じように3年連続で打球角度が「1.7°→3.0°→6.8°」と向上、4年ぶりの二桁本塁打を記録し、全体的な打撃成績は自己ベストとなりました。史上最高クラスのショート守備と自己ベストの19盗塁も相まってrWARはリーグ3位。

 
 
 
5位:エルビス・アンドリュース(レンジャース・29歳)
 
2017年:rWAR=4.7:fWAR=4.1
 
 デビュー以来9年連続145試合出場&20盗塁を記録。これまで本塁打は毎年一桁でしたが2017年は20本塁打に急増、191安打・44二塁打も自己ベストで打撃は申し分ない成績でしたが、Sprint Speedが年々下落しているのは気がかりです。
 
 
6位:ザック・コザート(レッズ・32歳)
 
2017年:rWAR=4.9:fWAR=5.0
 

 優れた打撃だけでなく、サード、セカンド、レフトを守る器用さも兼ね備え、MVP候補にも挙がりましたが、ポストシーズンでは活躍できず。ただ、Statcastの数字はそれほどでもなく、今年も再現できるかは微妙。
 

 
 
 
7位:ジーン・セグーラ(マリナーズ・28歳)
 
2017年:rWAR=3.1:fWAR=2.9
 

 右足の怪我で2度のDL入り、そのためか2016年よりも打撃&走塁成績が悪化しました。
 

 
 
8位:ディディ・グレゴリウス(ヤンキース・28歳)
 
2017年:rWAR=3.7:fWAR=3.9
 

 WBCでの故障で1ヶ月で遅れたものの、ジーターのヤンキース遊撃手本塁打記録を更新するなど自己ベストのシーズンになりました。ポストシーズンでも活躍を見せ、まさしくジーターの後釜として申し分のない存在に。左打者有利のヤンキースタジアムでプレーしているにもかかわらず、ヤンキース移籍後は何故か「アウェイ成績>ホーム成績」となっています。
 
 

8.5位:トレイ・ターナー(ナショナルズ・24歳)
 
2017年:rWAR=3.7:fWAR=3.9

 

 
9位:ブランドン・クロフォード(ジャイアンツ・31歳)
 
2017年:rWAR=2.6:fWAR=3.0

 

 2015~16年の2年間は平均以上だった打撃成績が大きく悪化。4月に右股の故障でDL入りしており、その怪我の影響かそれとも肉体的な衰えが理由かは分かりませんが、2015~2016年に27.3(ft/s)だったSprint Speedが26.4(ft/s)まで落ち、それに伴いMLBトップクラスだった守備成績も悪化しています。まだ4年6000万ドルの契約が残っており、肉体的な衰えが成績悪化の原因なら中々まずいですね。
 

 

 
10位:ザンダー・ボガーツ(レッドソックス・25歳)
 
2017年:rWAR=2.2:fWAR=3.2
 

 前半戦は2015~16年と同じような打撃成績でしたが後半戦に不調に陥り、2016年からホームランは約半減(21本→10本)しました。強肩なものの守備範囲が狭く、2016年にMLB遊撃手ワースト3位だったDRSは2017年もワースト2位でしたが、走塁成績は優秀でした。
 

 

 
 Top3が3人とも24歳以下と世代交代が進んでいます。実力だけならトレイ・ターナー(24歳)もTop5に入る選手ですが、100試合以上出場した経験がなくランク外に。