ヤンキース・プロスペクトの2019年評価変化

今回の記事ではこの2019年におけるヤンキース傘下プロスペクトの中でも評価が急上昇もしくは急落した選手たちについて書こうかと。

評価が大きく変わっていない選手まで取り上げたらキリがないので、アルバート・アブレイユみたいなのはスルー。


ヤンキースのプロスペクト紹介まとめ 順次更新

ヤンキース:プロスペクトランキング:1位~50位:2019年夏




評価急上昇

デイビー・ガルシア

選手紹介(デイビー・ガルシア):2018年7月

2019年シーズン開始時点でも球団内トップ5クラスの評価を受けていたわけですが、フォーシームの球速が2マイル上昇するなど順調な成長を見せ、若干19歳でAA昇格を果たすとシーズン後半戦には20歳でAAAまで昇格。各メディアのプロスペクトランキングでも軒並みトップ100に入り球団内でもジェイソン・ドミンゲスとトップの座を争う存在に。

9月のセプテンバーコールアップに向けAAAでは途中からリリーフ起用を受けるも投球内容は微妙で2019年中のMLBデビューはスルーされたわけですが、放出されることさえなければ間違いなく来シーズン前半中にヤンキースタジアムでプレーしているはず。

ルイス・ヒル

選手紹介(ルイス・ジル):2018年12月

2017年オフにジェイク・ケイブとのトレードでツインズから獲得。昨オフの時点では球団内30位前後の評価を受けていたわけですが、今月に発表されたベースボールアメリカとベースボール・プロスペクタスの球団内プロスペクト・ランキングでは両方で第4位にランクイン。デイビー・ガルシアがプロスペクトを卒業すれば球団No.1投手プロスペクトになると期待されます。

最速101マイルのフォーシームとプラスピッチのポテンシャルを誇るカーブを評価される選手ですが、今シーズンの20先発で1本しかホームランを打たれなかったことは驚異の一言で、来シーズンはMLB全体トップ100入りの可能性もそこそこ。

アレクサンダー・ビスカイーノ

2018年シーズンまでは低成績でしたが、今シーズンは最速100マイルの速球と球団傘下ベストと評されることもあるチェンジアップ、スピンレイト2500rpm前後を誇るスライダーを武器にA-まで昇格。BABIPが異常に高かったため防御率はイマイチでしたがその他指標では軒並み好成績を記録。

シーズン開始前はほとんどのプロスペクト・ランキングでランクインしていなかったものの、現時点では球団内10~15位程度の高評価を受けるプロスペクトとなりました。

次のプロスペクト紹介で取り上げる予定。

ケイナン・スミス

選手紹介(ケイナン・スミス):2018年5

2017年のドラフト4巡目指名。高校時代から選球眼を高く評価される選手で、2017年にルーキーリーグで好成績を残しましたが、2018年にA-で打率.191、OPS.596に終わり評価を落としました。

しかし、高卒の中でも遅生まれのため2019年シーズン開幕時点でまだ19歳。2018年も年上相手にプレーしていたため見限るにはまだ早いとも評されていましたが、そのような意見の通りに2019年はwRC+154の好成績を記録。一気にヤンキース参加屈指の打撃力を誇るプロスペクトへと成長と遂げています。

ミゲル・ヤホレ

選手紹介(ミゲル・ヤホレ):2019年10

アレクサンダー・ビスカイーノと同様に1年前まではプロスペクト・ランキング外だったものの好成績を残し注目のプロスペクトに。

プロフィールに関しては先月にプロスペクト紹介で詳しく書いたつもりなので、そちらを参照してください。

オズワルド・ペラザ

今シーズン6月、19歳となる1週間手前にAクラス昇格を果たした若きショートストップ。

小柄な体型でパワーはまだ未成熟ですが、Aクラスでの46試合で打率.273、出塁率.348、三振率13.5%を記録するなど年齢離れしたアプローチを披露。18盗塁を記録した走塁とショート守備でも好成績を残しおり、ヤンキース傘下の中でもカイル・ホルダーやアンソニー・ボルピと並ぶショート守備のポテンシャルを誇ります。

とりわけベースボールアメリカからの評価が高く、同メディアの球団内プロスペクト・ランキングでは内野手トップとなる第5位にランクイン。


評価急落

エステバン・フロリアル

選手紹介(エステバン・フロリアル):2017年10月

大ブレイクを果たした2017年と打って変わって普通の成績に落ち着いた2018年からの復活を期待された今シーズンでしたが、春季キャンプの守備中にフェンスに突っ込み手首を骨折。

2018年は三振率や四球率を2017年から向上させバットコントロール&アプローチは成長していると擁護されていましたが、手首骨折からの復帰後は三振率&四球率で共にキャリアワーストの数字を記録。個人的にはフロリアルのバットコントロール&アプローチ向上は見限っているのですが、ヤンキースはアンタッチャブルな存在として放出する気は無いよう。

とはいえ優秀な打球初速度を記録するなどパワーは順調に成長しており、強肩はマイナーリーグ全体で見てもトップクラス。ヒッティングを除く純粋な4ツールプレーヤーとして、やはり今後の再ブレイクを期待してしまうことは確か。

ちなみに、今月のベースボール・プロスペクタスのランキングでは球団内7位、ベースボールアメリカではトップ10圏外となっており、もう2度とMLBプロスペクト・ランキングでトップ100入りすることはないでしょう。

エバーソン・ペレイラ

選手紹介(エバーソン・ペレイラ):2018年10月

将来の5ツールプレーヤー候補として高いポテンシャルとアプローチの完成度を評価され若干18歳2か月にもかかわらずA-クラスで開幕を迎えました。

しかし、2018年と同様に春季キャンプでは好成績を残すもののレギュラーシーズンに入るとさっぱり。7月にはフロリアルと同様に外野フェンスに突っ込み故障→残り試合を全休。

もちろんプロスペクトとしての評価も下落していますがまだ18歳。最近のヤンキースは若い外野手の育成にことごとく失敗していますが果たして・・・。

マット・サウアー

選手紹介(マット・サウアー):2019年3月

高校時代から故障リスクの高い投球フォームを心配しされてきましたが、度重なる故障を経てとうとう今年の4月にはトミー・ジョン手術に。

ポテンシャルは高いとさているものの高校時代からこれといった向上が見られず、来シーズン終盤の復帰時に球速などが低下するようなことさえあれば当ブログのプロスペクト・ランキングでもトップ50圏外となるでしょう。

フレイザー・ペレス

選手紹介(フレイザー・ペレス):2017年10月

2018年5月に肩の炎症によって故障者リスト入りすると6月のリハビリ中に肩の手術が必要となり長期休養に。それ以来1度も試合には出場しておらず、そもそも今シーズン中は練習を行ったなどというニュースさえ全く聞きませんでした。

今何やってんのかマジで教えてほしいわ。

ドミンゴ・アセベド

選手紹介(ドミンゴ・アセベド):2017年10月

かつて最速103マイル、常時90マイル台後半を記録した剛速球は90マイル前半まで急速に劣化。

今シーズンからはリリーフに転向しましたがMLBデビューを果たせるだけの成績は残せず、8月には40人ロースターから外すため一旦リリースされました。(リリース後にマイナー契約により再契約。)

逆にあそこまで球威が低下したにもかかわらずAAAである程度の成績を残したんですからある意味立派。

チャンズ・アダムス

今シーズンも2018年と同様にMLBでは全く通用せず、打ち込まれてベンチで涙を見せる場面も。

今オフのルール5ドラフトに向けてのロースター整理時にリリースされるでしょうね。

コメント

  1. 土屋勇治 より:

    フロリアルがいるからラザフォードを出したけど、⒉3年後には後悔しそうですね。

    • 管理人 より:

      フロリアルの他にセンターのトッププロスペクトはジェイソン・ドミンゲス、ケビン・アルカンタラ、エバーソン・ペレイラのような上手くいってもMLBデビューが3~5年先のような選手しかいないので、ヒックスのスぺが治るかトークマンがガードナー級の成績を残してくれないと面倒なことになりますね。
      ラザフォードに関してはCWS移籍後に伸び悩んでライトにコンバートされているので放出して正解だったと思います。

      • 土屋 勇治 より:

        確かに彼は今シーズンも7本とパワー不足が指摘され続けていますね。只、バーニーもそんか感じで放出要員だったのが大成する可能性があるで放出されずに、ヤンキースの4番になったから、彼もそんな感じで大成すると思うんですけどね。只、あの時はフレイジャーが昇格して活躍していたのと、フロリアルが活躍して彼のポジションがライト・レフトになったから、出番がないでトレード要員になったんでしょうね。フロリアルの現状を見ていると、ドミンゲスはキチンと育成できるか不安ですけど、トラウトを育成したエンジェルスの例もあるから、ヤンキースの育成力を信用します。

  2. 管理人 より:

    ドミンゲスも数年後には「500万ドルのルーキーリーガー」と馬鹿にされてたらそれはそれで面白いんですけど。