ヤンキース:プロスペクトランキング:トップ100:2021年夏版



86位~100位 31位~40位
71位~85位 21位~30位
56位~70位 11位~20位
41位~55位 1位~10位

10位:オースティン・ウェルズ

21歳11か月:188cm・82㎏:右投左打:キャッチャー
Low-A:アメリカ:2020年ドラフト1巡目(全体28位)
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs

Hit Power Run Arm Field
25/45 30/45 45/40 40/40 25/35

アーリーエントリー制度によって大学2年生で1巡目指名を受けヤンキース傘下に加わり、早速ながらもMLB春季キャンプに招待選手として参加。さらに、Aクラスで開幕を迎えると尻上がりに調子を上げ、ドラフト時代の過大評価という声を払拭しそうな勢い。

Statcastの打球データ(打球初速度や飛距離)を見る限り期待されていたパワーは平均レベルといった印象。ただ、アリゾナ大学時代は三振が多くプロレベルにおいてコンタクト面で苦戦するかと思われましたが、蓋を開けて見れば空振り率や三振率は上々の数字。

まあ、ウェルズをプロスペクトとして評価するにあたって最大の争点がキャッチャーに留まれるかどうかなのは分かっているんですが、Aクラスは試合中継が無いため実状は不明。取り敢えず、各媒体によると評判はよろしくありません。

9位:アントニオ・ゴメス

19歳7か月:188cm・95㎏:右投右打:キャッチャー
ROK:ベネズエラ:2018年国際FA(契約金60万ドル)
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs

Hit Power Run Arm Field
20/40 25/55 40/40 60/70 25/60

10代ながらも二塁送球にて80マイル台後半を計測するマイナリーグ屈指の強肩と年齢離れしたキャッチャー守備を兼ね備える守備型プロスペクトですが、コロナ休止中にパワーも大きく成長。

私にとってはヤンキース傘下で5本指に入るお気に入りプロスペクトなので、オースティン・ウェルズよりも上位に置いてしまいましたが、FCLでは三振を連発するなどバッティング面で苦戦中。

8位:ジョシュ・スミス

23歳10か月:178cm・78㎏:右投左打:ショート
A+:アメリカ:2019年ドラフト2巡目(全体67位)
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs

Hit Power Run Arm Field
30/45 30/40 50/50 40/45 35/45

お気に入りのプロスペクトの1人。

左手の故障により出遅れるも復帰後は長打を連発し、打撃成績はマイナーリーグ全体でもトップクラスの数字に。盗塁も約2試合に1個ペースで量産しています。

ドラフト時は抜けたツールに欠けるハイフロアー&ローシーリングなプロスペクトと評されていましたが、今シーズンは走攻守の全てでハイレベルなパフォーマンスを見せており、良い意味で未だ抜けたツールが無い状態。

ちなみに、新妻と共に”ユーチューバー”としても活動中

7位:エゼキエル・デュラン

22歳1か月:183cm・83㎏:右投右打:セカンド
A+:ドミニカ:2017年国際FA(契約金1万ドル)
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs

Hit Power Run Arm Field
30/45 40/60 45/55 35/45 30/50

今オフ中の打撃練習にて打球初速度116.3マイルを計測したパワーに加え、今シーズンはコロナ休止前と比べ大きく三振を減らすなどアプローチも向上。さらに、以前は守備力の評価が低くセカンドに留まることは厳しいと目されていましたが、今シーズンはそのセカンドで好守を披露するだけでなくチーム状況によってはショートで起用されることも。

彼のプレーを見る限り将来セカンドからのコンバートが必要になるとは考えられず、プライマリーなポジションを守りながらもプラスレベルのパワーと非凡な打撃センスを兼ね備えるハイバリューな選手への成長を期待。

ただ、フリースウィンガーらしく初球やレイトカウントに考え無しのフルスイングを行ったり、走塁でもリトルリーグレベルの判断ミスや無理やりな盗塁企画をやらかすなど野球IQの低さを見せる場面も多々。

6位:ヨエンドリス・ゴメス

21歳8か月:190cm・79㎏:右投先発
Low-A:ドミニカ:2016年国際FA(契約金5万ドル)
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs

FB SL CB CH Cmd
55/60 45/55 45/50 30/45 25/40
FB/be FB/vel SL/vel CB/vel CH/vel
98 95 84 80 90

平均95マイル・平均スピンレイト2500rpmのフォーシーム、平均スピンレイト2650rpm前後のスライダー、平均スピンレイト2700rpm前後のカーブ、平均90マイル前後のチェンジアップの4球種全てが高いポテンシャルを秘め、ヤンキース傘下でも数少ない先発投手へのアップサイドを持つプロスペクト。

スムーズかつクリーンな投球フォームを理由にコマンドの将来性も評価されていますが、今シーズンは腕に張りによって出遅れると復帰後もAクラスで制球難に苦しむなど制球面に関しては期待外れの印象。

また、球数を重ねるに連れ各球種の球速・スピンレイトが下落する傾向にあり、現状は先発投手としてスタミナ不足と言わざる負えません。

5位:ルイス・ヒル

23歳0か月:188cm・83㎏:右投先発
AAA:ドミニカ:2015年国際FA
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs

FB SL CB CH Cmd
65/70 45/50 30/35 30/35
FB/be FB/vel SL/vel CB/vel CH/vel
101 96 85~86 87~88

最速101マイル・平均96マイル前後・平均スピンレイト2500rpm以上を誇るフォーシームはプラス~ダブルプラスのピッチ。スラーブ気味だったスライダーはコロナ休止中に改善が加えられより高速かつシャープとなり、チェンジアップもここ数年で変化量が増しています。

ただ、コマンドは依然として低レベル。特に実戦での投球経験が少ない現スライダーはコンスタントに高めの甘いコースに浮き痛打されることが多々。また、そのほとんどが高めのコースに投じられるハイクオリティなフォーシームは、以前ならば甘いコースに入っても対戦打者を圧倒していましたが、階級が上がり対戦打者の質が高まるに連れ容易に捉えたることが増加。

今後スライダーの精度が向上したとしても先発投手としてピッチングの引き出しが少ないことは確かで、個人的には最終的にリリーフ投手に落ち着くと思います。

4位:ルイス・メディーナ

22歳2か月:185cm・79㎏:右投先発
AA:ドミニカ:2015年国際FA(契約金28万ドル)
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs

FB SL CB CH Cmd
70/75 60/65 55/60 25/30
FB/be FB/vel SL/vel CB/vel CH/vel
102 97 80 90~91

コロナ休止前からコマンドが大きく向上したにもかかわらずヤンキース傘下最速No.1のフォーシームは依然として最速102マイル・平均97マイルを計測。また、今シーズンは兼ねてからプラスピッチと評されるドロップカーブとここ数年で大きくレベルアップした高速チェンジアップの一貫性がさらに増した印象。調子が良ければA+~AAクラスのバッターでは手も足も出ないようなピッチングを披露しています。

ただ、試合を通して唐突に崩れることなく100球近くを投げ切ることは稀で、AAに昇格してからは(シーズンが進むにつれ)その傾向が堅調に。リリーフとして育成すればクローザーやセットアッパーなど務めるパワーリリーバーへの成長を期待できる逸材ですが、個人的には未だに先発として大成するとは思えません。

3位:アンソニー・ボルピ

20歳2か月:180cm・81㎏:右投右打:ショート
High-A:アメリカ:2019年ドラフト1巡目(全体30位)
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs

Hit Power Run Arm Field
25/50 25/50 45/55 40/50 30/50

2019年のドラフト時は「好守で高い完成度を誇るもののパワーのポテンシャルに欠ける小兵ショート」と評されていましたが、若干20歳でAクラスに開幕を迎えると所属リーグにおいて本塁打数1位・wRC+位・平均打球初速度1位にランクインするなどショートとして申し分ない強打を披露。バッティングだけでなくショート守備や走塁(盗塁数はリーグ位)も好評で、5ツールプレーヤーへの成長も夢ではありません。

また、高校時代はリーダーシップや練習態度などメイクアップを絶賛されていましたが、各メディアのインタビューなどを見聞きする限りヤンキース・スタッフからの評判も抜群。

走攻守の高いポテンシャルに加えメイクアップも兼ね備えるとなると、ここ30年間のヤンキースのプロスペクトの中でデレク・ジーターに最も近い存在と言っても過言ではないかも。

2位:オズワルド・ペラザ

21歳1か月:183cm・74㎏:右投右打:ショート
AA:ベネズエラ:2016年国際FA(契約金17万5000ドル)
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs

Hit Power Run Arm Field
30/50 30/50 55/55 45/55 45/55

コロナ休止前は年齢離れしたアプローチと高いポテンシャルを誇るショート守備に加え優れた打球初速度(最速110マイル)を記録していましたが、打撃フォームに修正を加え開幕を迎えた今シーズンは打球角度を大きく上げることに成功し別人のように長打を連発。

A+クラスをたった1ヶ月で卒業した後はAAで軽く壁にぶち当たっているものの(本記事執筆中にあっさりと壁はブチ破りました )、今シーズン前半戦の活躍により本ランキング3位のアンソニー・ボルピと共に各媒体のランキングでトップ100入りを果たしています。

1位:ジェイソン・ドミンゲス

18歳4か月:178cm・86㎏:右投両打:センター
Low-A:ドミニカ:2019年国際FA(契約金510万ドル)
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs

Hit Power Run Arm Field
25/50 40/70 70/65 35/55 25/55

打球初速度117マイル、60ヤード走6.2~6.3秒など実戦デビューまでに規格外の数字を残し続けてきた”火星人”。

あまりにもアメリカメディアやヤンカスが誇大に騒ぎ立てたため18歳にしてアンチが大量発生し、アンチを含む他球団のファンの多くが大コケを期待していたことでしょうが、FCLの開幕に合わせ実戦デビューすると2週間程度でLow-Aクラスに昇格し残念ながら活躍。

デビュー前はMLB全体20~50位程度のプロスペクトとみなされていましたが、Low-Aで引き続き好成績を残すようであればトップ10入りも夢ではありません。


2021年7月時点のヤンキースNo.1プロスペクトは誰?
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